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資料室

●天の章(076-100)●


■076 オシリス ≪戻る≫

[種族]…魔神
エジプト神話に登場する冥界の神。女神イシスを妻とし、ホルス神を息子に持つ。

出身地:エジプト
オシリスはエジプト神話における死の主神であり冥界の神であるとされるが、かつては豊饒の神とされていた。太陽神ラーについで王として地上を支配した最後の神でもあると言われている。弟セトの裏切りによって殺害されるが、イシスの秘術によって復活し、冥界の神となったと言われている。オシリス信仰では、恐れを抱かせる冥界の神としての側面は無く、正しい統治を行うオシリスによって永遠に幸福な来世が訪れるとされ、善の神として崇められていたと言う。

■077 オーディン ≪戻る≫

[種族]…魔神
北欧神話のアース神族(アースガルドに住み神々)の主神。片目の老人の姿で描かれることが多い。

出身地:北欧
神々の王であり、死者の神でもあると言われ、魔術や詩作、戦争と王権に深く関わりを持つと言われる。オーディンは自らを生死に追い込み冥界よりルーン文字を手に入れ、また知識を得るためにその片目を差し出した。決して的をはずさないと言われる「グングニルの槍」を武器とし、八本足の名馬「スレイプニル」を愛馬としている。ウ゛ァルハラと呼ばれる宮殿で戦死者の魂をウ゛ァルキリーに集めさせ、終末の戦いであるラグナロクに備えている。

■078 アメン・ラー ≪戻る≫

[種族]…魔神
エジプトの創造神であり太陽神。テーベ地方の神アメンが、太陽神ラーと習合され成った。

出身地:エジプト
エジプトにおける神々の趨勢には、王家の信奉が大きく影響している。アメンも元は目立った神ではなかったが、テーベの君候がエジプトを支配したころから力をつけ、「神々の父」と呼ばれる太陽神ラーと1つになり、人々に崇拝された。初めはガチョウとして表現されていたが、その後牡羊と結び付けられ、これが定着した。

■079 バアル ≪戻る≫

[種族]…魔神
西セム人の主神とされる神。豊饒神として長い間崇拝されていたと言われる。

出身地:シリア
バアルは豊饒神として長く崇拝されていた神で、その名は古代セム語で「主」を意味する。彼は狭義では、カナアンの主神であると言われている。女神アナトの兄にして夫であるとされる。一説では、神々は全てバアルのようなものであったとも言われる。ソロモンの魔神バエルやベルゼブブ、ベルフェゴールやベリトなどは、このバアルから派生した悪魔とされる。この神は、かつてヤハウェと神殿を共にしていたとも言われる。

■080 ヴィシュヌ ≪戻る≫

[種族]…魔神
ヒンドゥー神話の創造神。世界を救うために化身して地上に降り立つとされる。

出身地:インド
ヒンドゥー教における三大主神の一柱で、宇宙の維持と調和を司る創造神とされる。シウ゛ァ神と共に最も重要な神であると言われている。ウ゛ィシュヌという名は「行き渡る」と言う言葉に由来するが、これは彼が天と空と地の三界を三歩で渡り歩いたと言う故事に基づく。彼が人間の世界に現れる時はアウ゛ァターラと呼ばれる化身した姿をとるとされており、この化身は過去にすでに9回行われたと伝えられている。彼が次に姿を表すのは、世界が堕落しきった時代である。

■081 ビリケン ≪戻る≫

[種族]…秘神
愛らしい容貌をした、マスコットのような福の神。大阪の通天閣に奉られているものが名高い。

出身地:日本
「ビリケンさん」の愛称で親しまれる、ぷくっとした裸の姿をした、とんがった頭が特徴の神様。すっかり浪速の神様として知られるようになったビリケンだが、その誕生はアメリカ人女流造形作家の手によって1900年代のはじめ頃につくられたことによる。またビリケンという名前は、当時のアメリカ大統領であったウィリアムの愛称「ビル」に、愛称語尾である「ケン」をあわせてつけられたのだと言われている。

■082 アメノフトタマ ≪戻る≫

[種族]…秘神
日本記紀に登場する、占いや神事を司る神。天皇家に仕えた忌部氏の祖神と言われる。

出身地:日本
アメノフトタマは日本書紀などに登場する。大和朝廷において神事を司るとされた神であり、神を祀り、神事を執り行うことで天皇家に仕えていた忌部氏の祖神であると言われる。天照大神が天の岩戸に隠れたことによって世界が暗黒に包まれた際に、天香山の真男鹿の肩骨を抜いて「太占」を行ったのもこの神だと言われる。日本書紀では日本の祖神の一人である高御産巣日神で、天尊ニニギ尊と降臨した神の一とされる。

■083 カンバリ ≪戻る≫

[種族]…秘神
厠(かわや)、すなわち便所の神様。正しくは「加牟波理入道(かんばりにゅうどう)」である。

出身地:日本
便所の不安を取り除いてくれるとされる神で、大晦日の夜に厠で「カンバリニュウドウホトトギス」と唱えれば、次の年は1年間、便所で妖怪を見ないですむといわれる。昔の便所は簡単な作りの上、いささか危険な構造だった。妖怪だけでなく便所自体の恐怖もこの神を生んだ原因と考えられる。

■084 ネコショウグン ≪戻る≫

[種族]…秘神
道教の予言能力に優れたとされる神。「猫将軍」と表記される。

出身地:ベトナム
ネコショウグンは人の身体に猫の頭を持つ姿とされ、かつて中国の領土であった安南、いまのベトナムにあたる場所に、その廟があったと言う。もともとこの廟は14〜15世紀の武将・毛尚書を奉ったものであったが、「毛」の発音が「猫」と同じであったために、「猫将軍」という別の神として生まれかわったらしい。

■085 キンマモン ≪戻る≫

[種族]…秘神
琉球神道における最高神。常世の国ニライカナイからやってくると言われる。

出身地:日本
キンマモンは沖縄県の琉球神道において最高神とされる精霊で、名前には「最高の精霊」という意味があるとされている。天地開びゃく以来より琉球国を守護してきたとも言われる。この神には陰陽があり、天より降ってきたのをキライナカナイノキンマモン、海より上がってきたのをオホツカケラクノキンマモンと呼ぶ。彼方より時を定めてよりくるマレビト神であるとも言われており、女性に憑依して人々の前に現れることもあったらしい。

■086 ヤリーロ ≪戻る≫

[種族]…秘神
スラブの春の豊穣神。春の再生のイメージから、愛欲の神ともされる。

出身地:ロシア
ヤリーロは、白馬に乗り、白マントを着た美しい若者の姿をしている。その右手には人間の頭、左手には麦の穂を持ち、頭には野の花の冠をかぶっている。スラブの幾つかの地域では、春の最初の種蒔きのときにこの神の祭りを行っていたが、キリスト教が広まるにつれて、この祭りも次第に消えていった。

■087 カーマ ≪戻る≫

[種族]…秘神
インド神話の性愛の神。その矢で射られたものは、情欲をかきたてられる。

出身地:インド
カーマはオウムに乗ったハンサムな若者の姿で描かれる。ミツバチを弦とする、サトウキビで作った弓を持ち、先端に花をつけた5本の矢を放つ。この矢に射られたものは、恋心をかきたてられると言う。カーマは神々に頼まれ、修行を行っていたシウ゛ァ神を彼の矢で射たことがある。シウ゛ァはこれに怒り、第3の目から光線を出して彼を焼いた。

■088 カンギテン ≪戻る≫

[種族]…秘神
インド神話のシウ゛ァ神の息子・ガネーシャ神が仏教に取り込まれ成った神。多くの御利益があるとされる。

出身地:インド
カンギテンは、インドの古代神話に登場するシウ゛ァ神の子・ガネーシャが仏教に取り込まれて成った神で、災いを除き、男女の和合や子授けの御利益があると言われている。一般的には象の頭をした男女が抱き合う姿で表される。男天は大自在天であるシウ゛ァ神の子で大暴神であり女天は十一面観音が化身した姿であるとされる。相手の足の指を踏み押さえている方が女天であると言う。もともとが荒々しい神であるため、その信仰者には厳格な行を求めると言われる。

■089 ノーム ≪戻る≫

[種族]…精霊
地水火風の四大元素の精霊の内、地の属性を司るとされる精霊。錬金術師パラケルススによる。

出身地:全世界
ノームという名は錬金術師パラケルススが付けた造語で、地水火風の四大元素の精霊のうち、地の精霊に与えられた。ギリシア語で「地中に住む者」という意味があると言う。彼らはその名の通り地中で生活し、財宝や鉱物のある場所を守っていると言われる。主に木の下に穴を掘って家族単位で生活していると信じられており、老人の顔をした小人の姿で描かれることが多く、年齢も四百才位まで生きると言われる。一般に男性は赤、女性は緑の色の三角帽子をかぶっていると言う。

■090 シルフ ≪戻る≫

[種族]…精霊
地水火風の四大元素の精霊の内、風の属性を司るとされる精霊。錬金術師パラケルススによる。

出身地:全世界
錬金術師パラケルススが、地水火風の四大元素の精霊の内、風の精霊に与えた名がシルフで、樹木を意味するラテン語と、ギリシア語のニンフを合成して作られたと言われる。彼女は姿を消すことを得意としていると伝えられる。またそよ風はシルフが話をしている声であると言われている。美しい女性の姿をしており、人間の男性と恋をして結ばれれば不死となると言われ、そのためか人間に対して熱烈な恋愛感情を抱いていると言われている。

■091 ウンディーネ ≪戻る≫

[種族]…精霊
地水火風の四台元素の精霊の内、水の属性を司るとされる精霊。錬金術師パラケルススによる。

出身地:全世界
ウンディーネという名は錬金術師パラケルススが作った造語で、地水火風の四台元素の精霊の内、水の精霊に与えられた。この名はラテン語で「波」を表す意味を持っていると言われる。このウンディーネはほとんど人間の女性と同じ姿をしていると言われ、人間の男性との恋をすることでも知られている。人間の男性がウンディーネと結ばれた後、水辺などで彼女をののしると姿を消し、別の女性に恋をすると殺しに来ると言われている。

■092 サラマンダー ≪戻る≫

[種族]…精霊
地水火風の四台元素の精霊の内、火の属性を司るとされる精霊。錬金術師パラケルススによる。

出身地:全世界
サラマンダーという名は錬金術師パラケルススが作った造語で、地水火風の四台元素の精霊の内、火の精霊に与えられた名である。この名はラテン語で「サンショウウオ」を意味すると言われる。サラマンダーは小さなトカゲの姿をして、火山や火口、溶岩や炎の中に棲息するとも、自身が炎を吐くことによって燃えているのだとも言われている。火を食べる事によって皮膚を再生させているとも、炎の中でも燃えない体をしているとも言われている。

■093 ブラックマリア ≪戻る≫

[種族]…威霊
いくつかのキリスト教会にその存在が認められる黒色の聖母。古い地母神に由来するらしい。

出身地:ヨーロッパ
一般にキリスト教の教会で崇拝されるマリア像は、キリストの母である聖母マリアを表したものとされるがスペインのモンセラートのものに代表されるような黒い聖母像、ブラックマリアについていえば、その起源は異なると考えられる。彼女らは中東やヨーロッパの古い地母神に由来するものらしい。その元となったと考えられている女神を挙げれば、エジプトのイシス、ギリシアのアルテミス、シュメールのイナンナ、インドのカーリー、イスラエルのリリトなど、多岐にわたる。

■094 オメテオトル ≪戻る≫

[種族]…威霊
古代アステカ神話の創造神。創世に必要な、対立する二元性を持つ神とされる。

出身地:メキシコ
オメテオトルは、古代アステカ神話に登場する創造神で、男女2つの性を兼ね備えていたことから「トナカテクトリ」「トナカシワトル」という異なる2つの名でも呼ばれた。この神は13層からなる天上界の最上階とされるオメヨカン、「二元性の場所」に住むとされる。創造の神とされるオメテオトルだが実際に創造を行ったのは、その子供にあたるケツアルコアトル、テスカトリポカなどの神であった。

■095 ハチマン ≪戻る≫

[種族]…威霊
広く日本全国で信仰されている、武家の守護神であった軍神。「八幡」と書かれる。

出身地:日本
ハチマンは日本のハ百万の神々の中でも広く信仰されている神で、日本の神社の内の3分の1はハチマン神を祀っている神社であると言われている。しかしそのハチマン自体の生体についてはハッキリしておらず、総本宮の宇佐神宮の縁起では、応神天皇がハチマン神であるということになっているが、これとは別の、神道、道教、仏教の影響を受けて成立した神であるとする説もある。なおこの神は源氏一族の守護神とされていたために、鎌倉時代のころから武家の守護神とされている。

■096 アリラト ≪戻る≫

[種族]…威霊
アラビア地方の古い母神。4面の石柱を御神体として崇拝されたとされる。

出身地:アラビア
アリラトはアラビア地方で古くから崇拝され続けてきた母神で、アルラトとも呼ばれる。原始の月の神であるとも、ぶどう酒を守護する神であるとも言われている。ある記録には、彼女は同じ名の四面の石を神体として崇拝されたと伝えられている。また、彼女への崇拝儀礼の中心は、死にゆく息子と呼ばれ山や星の神とされたドゥスラ神を祀ることにより成立したとも伝えられている。

■097 オグン ≪戻る≫

[種族]…狂神
ブードゥー教において戦いの英雄とされる神。その礼拝はラム酒に火を点けることで行われると言う。

出身地:ハイチ
ブードゥー教において、戦いの英雄にして戦士、狩人、鍛冶屋などを守護するとされる神で、その名に「金属の神」という意味を持つとも言われる。原初の混沌たる世界に火と鉄を用いて人間の文明を切り開いたと言われており、文化の秩序をもたらした文化的英雄でもあると言われる。人間の指導者として地に降った彼は後に王となったが、戦いの最中に酒に酔い味方を殺したことを後悔して姿を消したと言われる。

■098 アラミサキ ≪戻る≫

[種族]…狂神
住吉大神の荒魂とも言われる、荒らかな力を持った神。「荒御前神」と書かれる。

出身地:日本
アラミサキは、神功皇后の新羅遠征の際に、天照大神によって遣わされたとされる神で、皇后の船の先方に立っては、これを譲り導いたとされる。アラミサキの正体は、住吉大神の荒魂であると言われる。アラミサキはまた、嫉妬深い神であるとされ、人の仲を離す神、男女の中を引き裂く神であると言われている。その場合には、荒御前姫(アラミサキヒメ)という名で呼ばれることもある。

■099 アティス ≪戻る≫

[種族]…狂神
プリュギアで崇拝される、復活を繰り返す美少年の姿をした神。地母神キュベレの若き恋人とされる。

出身地:トルコ
プリュギアの偉大な地母神キュベレの、息子であるとも愛人であるとも言われる、美少年の姿をした神。キュベレが生まれた際に切除された男根は、地に落ちた後アーモンドの木となった。その実がサンガリオス河神の娘ナナの体内に入り込んで身ごもらせ、生まれてきた子がアティスであると言われる。キュベレは彼に恋をしたが彼の反応は冷たく、ペッシヌス王の娘と結婚しようとした。キュベレに呪いをかけられた彼は発狂し、自らの手で去勢した後に死んでしまったと言う。

■100 デュオニソス ≪戻る≫

[種族]…狂神
ギリシア神話のぶどう酒の神。オルフェウス教において最高神ともいえる神にされた。

出身地:ギリシア
デュオニュソスはギリシア神話の主神ゼウスとテーベ王カドモスの娘セメレとの間に生まれた。成長するとぶどうの実とぶどう酒の作り方を発見した。この功績により、彼はぶどう酒の神とされた。後に人々の信仰を集めた彼はその影響力を強め、ぶどう酒の神から植物の神、楽しみの神、文化の神へと変貌した。そしてオルフェウス教において、最高の神とされるに至った。ディオニュソス密儀と呼ばれる崇拝形式は、信女達の狂乱ぶりで知られている。


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