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資料室

●魔の章(001-025)●


■001 セエレ ≪戻る≫

[種族]…堕天使
ソロモン王に封印された72柱の魔神の一つ。「願いの貴公子」と呼ばれる。

出身地:イスラエル
紀元前に存在したイスラエルの王である、ソロモンの72柱の魔神の一つで、盗みの技術に長けているとされる。召喚者が望むものを世界中のどこからでも、どんな物でも一瞬にして持ってくることができる能力を持っているとされており、幸運を導く存在であるとも言われている。「願いの貴公子」と呼ばれ、氷のように冷たい視線と、トウモロコシ色にした長髪の男性の姿をしている。グリフォンのような翼をもつ銀色の馬にまたがって現れると言われている。

■002 ニスロク ≪戻る≫

[種族]…堕天使
ベルゼブブ付きの料理長とされる堕天使。美味による誘惑と食卓における楽しみの権威者とされる。

出身地:イスラエル
堕天使となる以前は、エデンの園にある「命の木の実」を守護する権天使であったとされており、アッシリアの専制王ナケリブによって崇拝されていたと言われている。しかし、神が遣わせた天使によってセナケリブの軍の兵士が一晩で数万人殺されたことをきっかけに、ニスロクは神に愛想を尽かし、ルシフェルと供に反乱を起こした後に堕天したとされる。地獄の君主たちの料理長となった現在では「命の木の実」を料理に使用しているとも言われる。

■003 ハルパス ≪戻る≫

[種族]…堕天使
ソロモン王に封印された72柱の魔神の一つ。「死と破滅の伯爵」と呼ばれる。

出身地:イスラエル
紀元前に存在したイスラエルの王である、ソロモンの72柱の魔神の一つで、建築の能力を持ち願えば軍備や武器に満ちた砦や城塞を建造すると言われており「死と破滅の伯爵」と呼ばれ、血のように赤い目をした闇のように黒いハトの姿で現れると言われており、死臭をただよわせてしわがれた声で話をすると言われる。地獄の大伯爵であるとも言われ、人々に戦いの技を授けるとされているが、人間の肉を主食としているため、人間にとって友好的な存在とは言い切れないと言われている。

■004 バルバトス ≪戻る≫

[種族]…堕天使
狩人の姿で現れる地獄の伯爵もしくは公爵。かつては天界で力天使の地位にあったと言う。

出身地:イスラエル
いくつもの変わった特徴を持つ。魔術師たちが隠した財宝を見付ける能力を持っていたり、友人同士のいさかいの調停役をつとめたりすることなどがそれである。さらに彼は、鳥のさえずり、犬の吠え声など、あらゆる生き物の声を理解するという能力も持ち合わせている。彼もまた、ソロモン王の72柱の魔神の1柱である。

■005 パイモン ≪戻る≫

[種族]…堕天使
ソロモン王に封印された72柱の魔神の一つ。「主天使の王」と呼ばれ、ラクダに乗って現れると言う。

出身地:イスラエル
紀元前に存在したイスラエルの王である、ソロモンの72柱の魔神の一つで、女性の顔をした男性の姿で、宝石をちりばめた王冠をかぶり、ひとこぶラクダにまたがって現れると言われる。科学と芸術と秘術に対しての造詣が深く、それらの知識を一瞬にして人々に分け与えることができるとされている。彼を味方につけた人々は、努力を必要としなくなると言われている。

■006 ボティス ≪戻る≫

[種族]…堕天使
ソロモン王に封印された72柱の魔神の一つ。大蛇の姿をしていて、「醜悪伯」などと呼ばれる。

出身地:イスラエル
紀元前に存在したイスラエルの王である、ソロモンの72柱の魔神の一つで、過去と未来をのぞく力があるとも、過去と未来に関する知識を持つとも言われる。過去と未来に関する答えを望む者に、知識を惜しみなく与えるとされる。彼は、醜い大蛇の姿で
現れると言われ、召喚者の命令によって、2本の角を生やし、毒を塗った剣を手にした人間の姿になるとも言われている。また、「醜悪伯」とも呼ばれる26の軍団を率いた恐るべき地獄の大公であるとも伝えられている。

■007 ムールムール ≪戻る≫

[種族]…堕天使
ソロモン王に封印された72柱の魔神の一つ。「座天使の公爵」と呼ばれる。

出身地:イスラエル
紀元前に存在したイスラエルの王である、ソロモンの72柱の魔神の一つで、緑の鎧をまとい、グリフォンに乗った姿で、公爵の証である冠をかぶって現れると言われる。哲学とネクロマンシー(死霊を操る術)を得意とし、どんな死体であっても死霊として
使役することができると言われ、「座天使の公爵」とも呼ばれる。彼はまた、地獄の大公であると言われ、30の軍団を率いるとされている。

■008 アブラクサス ≪戻る≫

[種族]…堕天使
頭が雄鶏で、下半身が蛇である堕天使。手には鞭と楯を持っている。

出身地:イスラエル
もともとアブラクサスはグノーシス派に至高の存在とされた神であったが、キリスト教正統派によって堕天使にされた。彼は物質界を創造したが、最後の審判の日にはこれも消滅するとされた。アブラクサスの姿は、魔除けの目的でしばしば宝石や石に刻まれた。魔除けそのものがアブラクサスの石と呼ばれることもあるほどである。

■009 ハクジョウシ ≪戻る≫

[種族]…邪龍
人間の女性の姿で現れるとされる白蛇の精。人間の若者を次々と誘惑すると伝えられる。

出身地:中国
中国に伝わる白蛇の精の物語「西湖三塔記」のヒロイン。人間の女性の姿をして現れる蛇の精であり、同乗の余地も無いほど残虐な人食い妖怪であるとされている。その後の戯曲「三言二拍」では、人間の若者に恋し、自らではどうしようもない種族の違
いから、夫に裏切られて悲恋してしまう悲しい女性として描かれている。この、夫に対する献身的な愛情が、この悲恋物語のヒロインに多くの同情を呼んでいると言う。

■010 アスプ ≪戻る≫

[種族]…邪龍
その目で見た者を眠らせる、不思議な視線を持つといわれる毒蛇。

出身地:エジプト
見たもの全てを眠らせるアスプの視線は、この蛇を死の蛇に変えた。視線だけで敵は殺せなかったが、眠った相手を毒牙にかければ何の問題もなかった。アスプは雄と雌が常につがいとなって暮らす、情愛の強い蛇だとも伝えられる。もしも一方が他の動物に殺されたなら、もう一方が必ず復讐したと言う。現在ではエジプトコブラのことをアスプと言う。

■011 トゥナ ≪戻る≫

[種族]…邪龍
ポリネシアの島々に伝えられるウナギの怪物。人間の少女を誘惑した話で知られる。

出身地:ポリネシア
ポリネシア諸島の伝説に登場し、人間の少女を誘惑して恋人としたと言われるウナギの姿をした怪物。恋人となった少女の名は「ヒナ」と言う。トゥナに飽きて他の男性を求め始めたヒナは英雄マウイと恋に落ちる。それを知ったトゥナは、波を自在に操
り二人に襲いかかるが、逆にマウイに体をバラバラに切り裂かれて殺された。その後、トゥナの死体の内、頭部だけが埋葬され、そこから最初のココヤシの木が生まれたのだと言う。

■012 バジリスク ≪戻る≫

[種族]…邪龍
恐ろしい毒を持つとされる、砂漠に棲む蛇あるいは龍。名は「小さな王」を意味するギリシア語に由来する。

出身地:リビア
バジリスクは古代ギリシア・ローマ時代から中世まで長い年月にわたって恐れられた蛇であるため、伝えられる形態も様様である。古い記述では、頭に王冠のような飾りをつけた強力な毒を吐く蛇とされたが、中世の頃になると、4本足である、雄鶏のトサカを持つ、有翼である、生き物を目でにらむだけで殺せる、などの描写が加えられている。

■013 ファフニール ≪戻る≫

[種族]…邪龍
北欧の伝説に登場する悪しきドラゴン。英雄ジークフリートによって倒された。

出身地:北欧
ファフニールは、古い伝説に登場する邪悪なドラゴンで、12世紀ごろに書かれたとされる「ヴォルスンガサガ」では、毒をもち、大地を震わせて歩く怪物であるとされており、大蛇に足が生えているような姿をしているとされる。伝説では、英雄ジークフリートによって退治されたと言われ、ファフニールの心臓を焼いて食べたジークフリートは鳥の言葉を理解できるようになり、この世で一番の賢さを手に入れたと言われている。

■014 ムシュフシュ ≪戻る≫

[種族]…邪龍
奇怪な容貌をした、バビロニアの怪獣。名前はシュメール語で「怒れる蛇」を意味する。

出身地:イラク
蛇の頭と胴にライオンの前足と鷲の後足を持ち、その尻尾はサソリのもの、というのがムシュフシュの姿である。ムシュフシュは、海の女神にして恐ろしい龍であるティアマットに従う11種の怪物の1つで、主神マルドゥークらと戦った。しかし後の時代には、なぜかその背にマルドゥークを乗せた姿で描かれている。

■015 ヤム ≪戻る≫

[種族]…邪龍
ウガリット神話に登場する、地上の海や川を支配するとされる龍。バアル神と敵対する。

出身地:パレスチナ
ヤムはパレスチナ地方のウガリット神話に登場する龍で、豊饒神バアルと敵対した存在であると伝えられている。水中に住み、海や川を支配することによって魔力を得ている龍であり、洪水を引き起こすと言われている。ヤムは先に述べた主神バアルによ
って倒されるが、これはバビロニア神話で主神マルドゥックが海の女神ティアマトを倒す話と共通する部分が多い。そのため、ヤムとティアマトは同一の存在であると考えられることもある。

■016 ヴァスキ ≪戻る≫

[種族]…邪龍
インド神話の古き龍。神々が混沌の乳海を攪拌する際、その身体が使われた。

出身地:インド
かつて神々は、混沌の乳海をかき回して不死の霊薬アムリタを作ることを思い立った。巨大なマンダラ山をかき回すための棒とし、これを引っ張るための縄としてヴァスキを使った。ヴァスキの一方を神々が、もう一方をアスラが引っ張った。あまりの苦しさに龍は毒を吐いた。アムリタはこの毒に冒されそうになるが、シヴァが急いで毒を口に入れ、事無きを得た。

■017 オバリヨン ≪戻る≫

[種族]…幽鬼
夜、ヤブの生い茂った道を通ると人の肩におぶさってくる妖怪。「おんぶお化け」とも呼ばれる。

出身地:日本
ヤブの生い茂った道を歩いていると「オバリヨン」と叫んで人の肩におぶさってくると言われる日本のお化けの一種であり、別名「おんぶお化け」とも呼ばれる。オバリヨンに取り憑かれると、肩が押しつぶされてしまう程の重さになると言われ、一度取り憑かれると簡単には離れないと言う。ある男が、オバリヨンをおぶさったまま家まで戻り庭石にたたきつけてみたところ、オバリヨンは消えて小判がザラザラと落ちてきたと言う話が伝えられている。

■018 グール ≪戻る≫

[種族]…幽鬼
墓場にあらわれる食人鬼。その生死を問わず、人間をむさぼり食う。

出身地:アラビア
グールは人肉を好む邪悪な鬼であり、生きた人間を襲って食べたり、墓場から死体を盗んできて食べたりする。女のグールであるグーラーの話もよく知られる。彼女はその美しい姿で人間の男たちを誘惑し、相手が気を許したところを襲った。このグールの正体は、アラビアの精霊ジンだともいわれる。

■019 チュレル ≪戻る≫

[種族]…幽鬼
若い男を誘惑し、取り憑くとされる邪悪な女の幽霊。不浄な儀式などで死んだ女性がなると言う。

出身地:インド
出産の際に無念の死を遂げてしまった女性や、不浄とされる儀式を行う際に命を落としてしまった女性の霊。ごみごみした場所を好んで現れると言われ、一見すると美しい女性の姿をしているが、口を持たず、足の向きが逆になった奇怪な姿をしていると言われる。若い男性に近づいては誘惑し、この誘惑に乗った男性は、老人となるまで彼女たちに取り憑かれたままになると言われる。

■020 ヤカー ≪戻る≫

[種族]…幽鬼
スリランカの民間伝承に登場する病魔。インドのヤクシャの変質したものであるとされる。

出身地:スリランカ
スリランカの民間伝承に登場している魔物でインドのヤクシャ(夜叉)の変質した存在。スリランカでは、多くの種類の病気が病魔・サンニを原因として起こるとされるが、このサンニを指してヤカーと呼ぶ事もあると言われる。スリランカの、祈とうによって病気の治療を行っている呪医達は、これらの病魔を払うために供物を捧げ、踊りを行って病魔を満足させて立ち去らせたり、仏蛇に関するものを持ち出して脅したりすると言う。

■021 ツォロム ≪戻る≫

[種族]…幽鬼
マヤの神話において、かつて滅んだ世界に住んだとされる種族。名の意味は「犯罪者」。

出身地:メキシコ
マヤの人々は3番目の世界に現れた種族であった。彼らが現れる前に、世界は2度滅んでいた。最初の世界には小人が住みつき、都市を築いた。しかしこの世界は洪水で滅びた。2番目の世界に住みついたのがツォロムである。彼らは浅黒い肌を持つ種族であった。しかし彼らも神の意にそぐわなかったのか、洪水により滅びた。

■022 グレイマン ≪戻る≫

[種族]…幽鬼
月が昇る頃に現れると言われる、スコットランドの幽霊。その姿を見ることは死の前兆であるとされる。

出身地:イギリス
グレイマンとは、ゲール語で「灰色老人」の意味を持つスコットランドの巨大な幽霊のことで、月が昇る頃になると海辺付近の深淵から現れるとされている。柱状に並んだ岩によじ登っては頂きに腰掛け、雪のような大声で話し合うと言われている。ま
た、グレイマンの出現は死の予兆であり、グレイマン同志が行う会話の内容は「死の予言」であるとも言われている。彼らを何度か見かけた人間、あるいは彼らの話を聞いてしまった人間は、近い内に死んでしまうとされている。

■023 クドラク ≪戻る≫

[種族]…幽鬼
悪と闇の象徴とされる吸血鬼。善と光の象徴とされるクルースニクと対立する。

出身地:スロベニア
悪疫、不運、凶作などの、生きる者にとって恐ろしいとされることの全てを引き起こす元凶として考えられていた邪悪な吸血鬼。クドラクの正体は悪意を持った魔術師や巫術師、吸血鬼であるとされており、爪に無実の者や無防備の者を襲うものと言われていた。また、クドラクはその死後に最も恐ろしい姿になるとされた。そのため一度死んだグドラクが復活しないように、セイヨウサンザシで作られた特製の杭で死体を串刺しにしたと言われている。

■024 ヴェータラ ≪戻る≫

[種族]…幽鬼
インドの伝承に登場する、邪悪な精霊。死体に取り憑いては動かすと言われる。

出身地:インド
インドの伝承に登場する邪悪な精霊で、吸血鬼の一種であるとも、悪霊の長であるとも言われる。人間の死体に取り憑いて行動すると言う。人間の姿をしているが、その腕と足は後ろ向きである。また、彼らは丘に散らばる石の中に住んでいるとも伝えられている。ヴェータラは術士による召喚によっても死体に取り憑くとも言われる。この術はヴェータラ呪法として知られているが、供物として人の肉を捧げる必要がある、危険な邪法とされている。

■025 アチェリ ≪戻る≫

[種族]…鬼女
インドに伝えられる少女の姿をした幽霊。子供達に病気をもたらすとされる。

出身地:インド
アチェリはインドの民間伝承に登場する、少女の姿をした幽霊で、子供達に病気をもたらす存在として恐れられていると言う。アチェリは山頂に棲んでいて、夜になると谷間まで下ってきて饗宴を行うとされる。犠牲者となった者の上に自らの影を投じることで、病気をまき散らすと言われる。主に子供が襲われることが多いと言われており、そのため子供達は首のまわりに赤い糸を魔除けとして巻いて、アチェリから身を守っていたと言われている。


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