|  こんにちは、リキッドです。 今回はメガテンのTRPG『真・女神転生TRPG』『新世黙示録』について紹介したいと思います。
 
 
 
 ●TRPGって? テーブルトーク・ロール・プレイング・ゲームの頭文字をとって、こう呼びます(和製英語です)。複数のプレイヤーがひとつのテーブルを囲んで、
 それぞれ担当するキャラクター(プレイヤーキャラクター=PC)を作成し、
 司会進行審判をつとめるゲームマスター(GM)の用意した背景世界の中で、
 自由な冒険活劇を楽しむアナログゲームです。
 PCがどういった行動をとるかはプレイヤーの発想と演技に委ねられており、
 GMはその行為が成功するかどうかを、用意されたゲームのルールに従って判定します。
 多くのゲームでサイコロ、時にカードを使います。
 ロールという言葉は、キャラクターの役割という意味と、サイコロを転がすという、二つの意味にかかります。
 
 少し現場を覗いてみましょう。この卓ではGMの元にA、B、C3人のプレイヤーが集まっています。
 
            
                
                    | GM: | 「きみたちは同じ高校の友達で、授業が終わってこれから帰るところだ」 |  
                    | A: | 「GM、ぼくのキャラは剣道部に所属しているので部活に出たいんですけど」 |  
                    | GM: | 「残念だが、近所の井の頭公園で起こった殺人事件の関係で、 警戒するよう指導があったんだ。授業も半ドンなんだよ」
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                    | B: | 「よし、帰りにゲーセンに寄ろうぜ」 |  
                    | C: | 「アーケードで寄り道しながら帰るの? じゃ電気屋で新しいソフトもチェックします。 僕、《コンピュータ》のスキルを持ってるので」
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                    | GM: | 「そうやってアーケード街をつらつら歩いてるとだ、きみたちをじっと見つづけている男に気づく。 背が低くて手足が細くて腹が出てる。どうも尾行されているようだ」
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                    | A: | 「じゃあ因縁ふっかけよう(笑)。何だよあんた、用でもあんのか、あぁ?」 |  
                    | GM: | 「(もろ敵対的に出たな。それじゃあ)用だって? なあに大した用事じゃない……少しだけイキのいい肉をかじらせてくれりゃあよお!」
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                    | C: | 「な、何だ?」 |  
                    | GM: | 「男の目は爛々と光り、口から乱杭歯を剥き出しにして腐臭のような息を吐き出して、 君たちに飛び掛ってきたぞ。どう見ても人間の顔じゃない。さあどうする」
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                    | A: | 「敵だね?
                    木刀で殴る!」 |  
                    | B: | 「うーん、キャラクターにとってはなにがなんだかわからないだろうなあ…… 逃げて、携帯電話で警察を呼ぼうとします」
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                    | C: | 「《コンピュータ》でアナライズを試みてみます。昨夜、うちのパソコンに送られてきたアレで」 |  ……このようなやりとりを繰り返して、ゲームは進みます。この後、それぞれの行動の成否を判定し、木刀の一撃がダメージを与えるかもしれません。
 電話が繋がったとして、追いつかれるまでに警察は来てくれるでしょうか?
 来てくれたとして、その巡査は屍鬼ゾンビコップに入れ替わられているかもしれません! それはGMが決めることです。
 あるいはアナライズに成功し、男の正体が幽鬼ガキと見破れるかもしれません。
 ガキを一匹倒したところで、街の不穏な空気は変わりません。
 それどころか、街中に悪魔が出現したというのははっきり言って異常事態です。
 PCは怪異の原因を突き止め街を救うのでしょうか、それとも……?
 冒険に成功し、生き延びて報酬を得るか、失敗して死を迎えるかはプレイヤーの判断とサイコロにかかっているのです。
 プレイヤーはGMがまったく想定しない行動に出て、GMの思惑(敵キャラのワナ)をかいくぐるかもしれません。
 そうした丁丁発止のやりとりこそ、キャラクターデータだけでは量れないPCの強さであり、TRPGの面白さです。
 次回、どんなものがあるのかを紹介したいと思います(つづく)。 / リキッド 
            
 
            KAZ / ありがとうございます♪
 読んでいてかなり懐かしさを感じました(^^)
 というのは、最近でこそあまり見掛けないのですが、昔のコンピューター雑誌には
 このTRPGのリプレイ(どういうゲーム内容だったかを活字化したもの)が良く掲載されていました。
 私が知っているのは、「コンプティーク(富士見書房)」や「マイコンBASICマガジン(電波新聞社)」等ですね。
 それを読みながら、雰囲気を楽しんだり、コンピューターゲームには無い“自由さ”に憧れたり…。
 
 とにかくGMはこの世界の神なので、何でもできますし、プレイヤーは逆らえません。
 ただ、プレイヤーの行動は“自由”なので、GMが予想もしない行動に出たりもします。
 当然それにも対応しなければいけません。あまり好き勝手するプレイヤーには、
 いきなり強敵が襲い掛かってくるようなGMの熱いお仕置きが用意されていたり(笑)
 
                クロちゃんのRPG千夜一夜 黒田幸弘
                著 (富士見書房) 私も持っている本なのですが、復刊リクエストされていました。とにかく色々なエピソードが面白おかしく綴られているので、是非一読して欲しいなと思います。
 覚えているものとして、「最強のゴーレム」の話があります。
 RPGによく出てくる、邪悪な魔法使い等が操るゴーレム。木で作ればウッドゴーレム、石で作ればストーンゴーレムと、その素材によって強さが変わります。
 ある魔法使いは最強のゴーレムを作ろうと、ダイヤモンドを素材にダイヤモンドゴーレムを作ります。
 ご存知の通り世界で一番硬い素材なので、剣、槍、弓では傷すら付けることが出来ず、
 まさに無敵のゴーレムを操るこの魔法使いはやりたい放題。
 日頃プレイヤー達のやりたい放題に苦しめられていたGMは、憂さ晴らしにこれをぶつけてきます。
 当然パーティーは全滅の危機に陥るのですが、その中には見習いの魔法使いがいました。
 苦し紛れに放った最後の一撃、唯一使える初歩の炎の呪文。
 ゴブリンを追い払う程度の効果しかない呪文が効く訳無いと誰もが思ったその瞬間!
 「そう言えばダイヤモンドって火に弱くなかったっけ?」 あっという間に最強のゴーレムは巨大な炭の塊に…。パーティーにも莫大な経験点が入り、GMの苦悩の日々がより続くハメに…(笑)
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