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将棋上達学校 形によって作戦の向き・不向きがある。
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後手振り飛車が早い段階で△4三銀型を決めたなら、先手の居飛車が取る急戦策は通常3つが 考えられます。棒銀戦法、▲4五歩早仕掛け、▲4六銀戦法(ナナメ棒銀)の3つです。 もし、居飛車が急戦の得意な上級者なら振り飛車の陣形を見てこの3つの戦法を使い分けているのです。

■作戦の分岐点
前回の講座で振り飛車がいくつか候補手を持っていると書きました。 ここで△5二金左と指してみます。その場合、居飛車は▲6八金上と 1手固めながら待つのが得策であるとされています。それは なぜでしょうか?

■振り飛車の△5四歩・△6四歩がポイント
居飛車側としての最善は次のようにされています。 そしてそれには理由があります

居飛車の作戦の選択は・・・
→△5四歩なら▲4五歩早仕掛け
前回の講座でも説明したように△4三銀型は早仕掛けに弱く、△5四銀からの 玉頭銀の心配がなくなったので早仕掛けが良いとされています。

→△6四歩なら▲4六銀のナナメ棒銀
この形は将来△6四角と打たれる形がなくなるのでナナメ棒銀の仕掛けが成立すると されています。△4五歩と突かれた時に▲5五銀と出られるメリットもあります。

→△1二香なら棒銀戦法
△5四歩も△6四歩も保留された場合は、早仕掛け・ナナメ棒銀で仕掛けるのは損となる。 そういった理由で棒銀を採用することが多い。

つまり上の局面で▲6八金上と固めながら手を待った方がいいというのは、振り飛車の形によって 選ぶ戦法が変わってくるためなのだ。

逆に振り飛車側としては出来るだけ形を決めず、相手の作戦を見極めて形を決める必要がある。

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