ヒマラヤ山脈東部の南麓にある内陸国。
長く鎖国状態にあったが、1970年代初めから開放路線に転じ、最近では民族としてのアイデンティティーを確立、伝統文化の復古政策の強化に乗り出している。
ブータンの旗は、龍の絵柄をリアルに描いた非常に珍しいもので、山間に轟く雷鳴が龍の鳴き声に聞こえたことから、龍は国民および王国のシンボルとして崇められ、自国のことを「龍の国」（ドゥルッキュル）と呼んでいる。
長い間中国との交流が盛んだったことから、十九世紀半ばから使用されているこの旗にも中国の影響の強さがうかがえる。
対角線で分けられた左上のサフラン色は国王の権威を、赤はチベット仏教の信仰と宗教的実践を、白は清浄と忠誠を表している。

ここに来るのは五ヶ月ぶりです。
私を覚えてる人いるかしら。
とりあえず様子見･･･

中国には、殷以来三千五百年の歴史があるが、中華人民共和国は、1949年十月一日に建国されてからまだ五十五年しかたっていない。
1949年に制定されたこの旗は、五星紅旗と呼ばれている。
赤地は共産党による革命成就と中国古来の伝統色を意味する。
五つの星については、大きな星が中国共産党を、小さな星が農民･労働者･知識階級･愛国的資本家を意味するとか、中国本土を中心に、満州･モンゴル･ウイグル･チベットの五地域の統一を意味するなどといわれていたが、最近では共産党の指導下による全国民の団結を意味するとされている。

今日はうまくいきますように。

アラビア半島の大半を占める祭政一致の絶対君主国家で、イスラム世界で最も保守的な国。
世界でも随一の石油輸出量･埋蔵量を誇る。
この旗は、1932年に採用された後、1973年に現在の図柄へと変更された。
イスラムの伝統色である緑の地に、コーランの一節『アラーのほかに神はなく、ムハンマドはアラーの使徒なり』という信仰告白の言葉が、白いアラビア文字で描かれている。
聖句の下の新月刀は、聖地メッカの守護と、イスラム教スンニ派内の一派、ワッハーブ派の正義を意味している。

2004年四月26日、イラク暫定統治評議会は、サダム政権後イラクの新国旗を発表した。
青い二本の線は、チグリス川とユーフラテス川を、黄色い線は、少数派のクルド人を意味し、三日月は、イスラム教を意味するとされている。
だが、この旗はイスラムの伝統色というものを全く考慮に入れていない。イスラム諸国は、古くから緑･黒･赤･白をシンボルカラーとしており、青や黄色は殆ど使われない。
おまけにイスラエル国旗に酷似していることから、イラク人の反感を買い、27日には、反政府運動家によって、さっそくこの旗が燃やされた。
この旗は、28日に公式採用され、最終的な旗が採用されるまで、数ヶ月間暫定的に使用されることとなっている。

これは、昨日紹介した旗が制定される以前のイラクの国旗である。
緑･赤･白･黒の四色は、アラブ諸国の国旗によく使われる色で「アラブはひとつ」を象徴するものであった。
赤は勇気を、白は寛大さを、黒はイスラムの勝利を意味しており、緑はイスラムの伝統色である。
三つの星は、かつてのイラク･シリア･エジプトの統合関係を象徴している。
この旗は1963年に制定されたが、1991年の湾岸戦争の際、フセイン大統領が「アッラーフ･アクバル(神は偉大なり)」との聖句を書き加えた。