小説のススメ
「機動戦士Zガンダム」は映像メディアだけではなく小説版が存在します。当コーナーはその小説版について取り上げたいと思います。(ネタばれあり)
<旧版と新版>
旧版:講談社から1985年から1986年まで刊行(現在廃刊)
新版:角川書店から1987年に刊行
*現在入手できるのは角川書店から刊行されている新版の方。私はわけあって3巻を講談社版で持っていますが、講談社版の方も古本屋を探せば入手できないことはないです。
・旧版と新版のイラスト比較(敬称略)
講談社版:永野護(表紙)本文イラストはなし
角川書店版:美樹本晴彦(表紙)・仲盛文(本文イラスト)
藤田一己・田中精美(解説イラスト)、つるやまおさむ・末弥純(口絵)
<アニメと小説の違い>
1巻
・父の愛人の名
アニメ版ではマルガリータとなっていたフランクリンの愛人の名前だが、小説ではジュヌビェーブ・フォンサーンとなっている。
・父の死
アニメではリックディアスを奪いアーガマを逃亡中に流れ弾(?)に当たって死ぬが、小説版ではレコアさんが射殺してしまったと言う設定に変更されている。
他にはシャアがエゥーゴに参加するきっかけやリックディアス・アーガマのネーミングの由来等が書かれている。
2巻
・割愛されてしまったところ、登場しないキャラについて
・アニメ版6話から10話に相当するエピソードが省略されている。
しかし、レコアが地球に降下したこと(6話)、ウォンに「修正」されたこと(9話)、ファと再会したこと(10話)については
Part1「カミーユの日記」に書かれている。
・ライラが登場しない
6・7話に相当するエピソードがないため、ライラが登場しない。(ライラはアニメ版3話で初登場していたが)
・アムロが輸送機でアッシマーに特攻するシーンがない
・カミーユがシャアを殴るシーンがない
・変更されたところ
ケネディでの戦闘
ケネディでカミーユとシャアが戦ったのはアッシマー(&ハイザック部隊)だったが小説ではアッシマーではなくギャプランに変更されている。
3巻
割愛されてしまったところ
・15話でのカツの無断出撃はなし
・ホンコンの市街地ではじめてサイコガンダムと戦うエピソード(17話)がない
・18話にあたるエピソードがない
・22〜24話、26〜29話、31話に相当するエピソードが省略されている。(ただし、ブレックスが暗殺されたことは書かれていた)
・変更されたところ
ヒッコリーでの戦い
アニメ:アッシマーと戦う。アムロとカミーユでアッシマーを撃墜
小説:ギャプランと戦う。アムロとカミーユでギャプランを撃墜
ブランは16話に相当する話では死なず、20話に相当するエピソードまで登場する。
キリマンジャロ攻略戦参加のために地球へ向かうというシチュエーション
小説版ではこの3巻に移動
4巻
・変更されたところ
フォウの死因
アニメではジェリドが駆るバイアランの攻撃からカミーユをかばって死ぬが、小説版では脳死が死因だった
レコアさんのこと
アニメ後半ではシロッコに惹かれティターンズの一員となったが、小説では勤務替えのためにグラナダでアーガマを降りたことになっている。
アニメ30話・33話のエピソード
小説版にも登場したが、キリマンジャロ攻略・ダカール演説の後に移動。
割愛されたところ
34話・38話にあたるエピソードがない
5巻
変更されたところ
サラの乗る機体
パラス・アテネに途中で乗り換えている
サラの死因
アニメ46話でシロッコをかばい、G-ディフェンサーのビームの直撃を受け戦死するが、小説版ではカミーユに倒される。
シロッコの死因
アニメではウェイブライダーの突撃を受けて戦死するが、小説版では不思議な力で動かなくなったところでコロニーレザーの直撃を受けている。
割愛されたところ
42話に相当するエピソードがない