「ダンクーガ」私論
「超獣機神ダンクーガ」でお気に入りのエピソードのレビューです。
1話「帝国の野望-Empire Desire-」
作品の肝心どころの1話をピックアップ。一番最初に「ダンクーガ」を見たのは高校生時代だったが、最初のシャピロと沙羅のキスシーンでびっくりしたし、ガンダム入ったロボットアニメだと感じた。
主人公である忍は気に入らないところがあるとすぐムキになるところはカミーユみたい(内面まで似ていたりするが)。シャピロの独白も相当イッているが、シャピロの第一印象は「Zガンダム」のシロッコを彷彿する奴だと感じた(野心家だというところが)。それでもファンはいるわけだから侮れない。
戦闘機と敵円盤、ゼイファーとのドックファイトでは忍のずば抜けた戦闘センスの一端や人望があることがわかるシーンになっている。
沙羅はあいつについて行こうとしたんだけど、一途と言うか、先を見ていないというか…(最終的には彼女、忍になびくが・・・・(笑)
<私的名(迷)セリフ>
・「基地内のラブシーンにも気をつけてくれなくちゃお二人さん。さすがの俺もカンが狂うぜ。」(忍)
・「素晴らしいチャンスが来た…俺はやる。この惨めな地球人類には愛想が尽きた。この際きっぱりおさらばして、
俺は宇宙へと出る。そして全ての星々を支配し、いずれはこの宇宙の神となってやる…!」(シャピロ)←のっけから妄想炸裂なセリフです。
(02・11・10/最終更新2004年11月15日)
2話「吠えろ!獣戦機-Get Your JYUSENKI-」
忍が獣戦機隊に入隊しての初任務をする話。
忍のムチャクチャな操縦を見た後、葉月博士が忍の履歴を読むシーンがあるのだが、忍って、士官学校時代の成績は普通だったのね…スパロボをやった先入観からか頭が悪いという印象だったので。
司令室で上官に対し、口の悪いところや反骨精神を見せる忍。あーゆーキャラに惚れちゃうのよね。私は。
手渡された新兵器のマニュアルをろくに読まない忍。最初見たときは頭が本当に悪いのかと思ったが、後のセリフで忍の信念が見えてきます。上官に対し、口の悪いところと反骨精神を見せてきた彼だが、出撃前の訓練で目を回し てしまったところはコミカルかつかわいい。
Bパートの戦闘機の動きの描写はリアル。イーグルファイターのアグレッシヴモードは火の鳥のような姿になるのだが(精神エネルギーのバリアのようなものをまとっている)、最初に見たときは非常識と思ったものです。
<私的名(迷)セリフ>
「俺たちに必要なのは理屈よりも行動だ。乗って見りゃわかる。
それがわかんねぇようだったら飛行機になんか乗らねぇ。」(忍)
(2話:03・6・5/最終更新:2004年6月17日)
3話「シャピロ!転生!!-Rebom Shapirou!!-」
沙羅が獣戦機隊に入隊&シャピロがムゲ帝国の幹部となる話。1・2話と比べると全体的に絵が崩れ気味・・・
この話で忍と沙羅の関係が明らかになる(士官学校の同期だと言うこと)が、1話のシャピロの件があるためか、険悪ムードが漂っています。
ビーストモードに変形したクーガーが圧倒的な力でムゲ帝国のロボット、ゼイファーに噛み付いたりしてやっつけるシーンはインパクト大。(「エヴァンゲリオン」の19話ほどではないが・・・)
<私的名(迷)セリフ>
「男はみんな同じだよ…一人を征服しただけじゃ気が済まない…全世界を征服したくなる…」(沙羅)
(3話更新:2004年6月17日)
4話「狙われたジャミング-Aimed Jammingsystem-」
獣戦機隊のムードメーカー、雅人が登場する回。スタジオライブが原画をやっていた回でもある。
最初の雅人のスカしたセリフを聞いていると、最近はまっている海外ドラマ「ダークエンジェル(第二部)」や、トロワ君を思い出す。(声が取り上げている役に似ているというだけだが・・・)
雅人が登場したことで、話に明るいムードが漂うようになった。
訓練後の雅人とともに会話するシーンではシャピロの名を聞いて心が揺れ動く沙羅は女性らしいでし、バイクで転倒し、肋骨を痛めてまで出撃する雅人の頑張りもよし。
(3・4話:02・11・20)
5話「最後に来た男-The man came last-」
亮が登場する回。基地でのプライベートタイムが描かれていたり、戦闘でノリの軽いところを見せたりします。
問題の亮が登場するところはおもいっきりキザです。ここでの会話で4人が士官学校時代の知り合いであることが判明。さらに忍と亮は士官学校時代から仲がよくないこともわかった。ところで亮の瞳孔の光がない目って富野由悠季作品の登場キャラによく見かける目つきですが、デザインをした松下浩美氏は「○デオン」辺りを参考にしてデザインしたのか?
Bパートの最初で亮が拳法の腕前を披露。手加減してましたが、このシーンでスパロボで亮が精神「てかげん」を使える理由がわかったような気がする…
戦闘シーンで亮が制服の胸ポケットにバラを挿して出撃するくだりは「ガンダムZZ」のマシュマーを思わせる。
見ていて思ったことだが、デスガイヤー将軍役の屋良有作氏が「聖闘士星矢」でアイオロスの声をしていたのは信じられない…(神闘士トールは妥当だが…)
<私的名(迷)セリフ>
「せっかく用意してあるんだ。使わなきゃ勿体ない。それに…何も知らん方がスリリングで面白い。」(亮)
(5話:02・11・23/最終更新:2004年6月17日)
6話「戦場の聖少女-Maiden in the Battlefield-」
ローラ登場の回。最初の基地のシーンで4人は私服姿で召集を受けるが、ここでのシーンで色ミスが数箇所発見出撃前の会話もノリが良くて好印象。ローラの声は設定年齢より大人っぽく聞こえる。
この話では忍がローラの母親に花を手向けたり、ローラに対し優しいところを見せます。この話は忍に対する考えを改めた記念すべき(?)回でもあります。
アステロイド基地-意味もなくグラスを投げ捨てたシャピロ。ルーナの一言に怒ったのかはたまた自分自身が過去を捨てきれない事に苛立ちを覚えてしまったのか…どちらになるのかな?
メカアクションに迫力が欠けているのがもったいない・・・・
ローラの声に関しては何人か候補がいて、オーディションの結果、藤原理恵がローラをやることになったとか…
(6話:02・12・13/最終更新:2004年7月31日)
9話「アマゾン河の魔獣-Hell beast in Amazon-」
ローラが再登場。公園らしきところで沙羅とローラが同じ歌を口ずさむところはかなり絵になっています。
基地内で忍がサングラスをかけているシーンがあるが、忍の性格からか一昔前の不良にしか見えないのは気のせいか?
この話でも忍、ローラに対する優しさが見え隠れしています。
(9話:03・1・2)
10話「騎士の伝説-Regend of knight-」
黒騎士ことアランが初登場する回。この話で忍が山育ちであることが判明(出身地まで知ったのはかなり後でしたが)。余談だけど、山育ちは目がいいと「天空の城ラピュタ」でヒロイン・シータが言っていたけど、だから1話で忍が沙羅とシャピロのラブシーンを戦闘機越しから見ることができたのかと納得。
ゲリラと生身で戦う沙羅は男顔負けの強さを見せます。このあとで加勢に来た忍は情けなかったけど・・・
沙羅が女の子らしいところを見せるシーンや、忍が知的な一面をのぞかせる等、見所もあります。
ラストシーンは微笑ましいけど、けど沙羅、忍をグーで殴ることはないでしょう・・・
この回はガルマ(森巧至さん)とギレン閣下(銀河万丈さん)がゲスト出演しています。
(10話03・2・4)
11話「敵からの援護射撃-A covering fire of enemy-」
獣戦機のヒューマノイド形態初登場の回。のっけから演出がいけていません。数箇所色ミスも多いし・・
この話で獣戦機にもMS同様形式ナンバーがあることが判明。ヒューマノイドチェンジのシーン、線画のみ・・・彩色まで手が回らなかったのはスケジュールの関係か?(ちなみに、イーグルは羽原信義氏、他3機は大張正己氏が原画を担当したらしい)
シャピロと沙羅のピクニックシーン、スタジオライブの方にバカ受けしたらしい。回想の後の沙羅は「思い出は捨てられないよ・・・」と言ったが、「エヴァンゲリオン」では「人は思い出を忘れることで生きていける」(byゲンドウ)と言うセリフがあった。結局のところどっちが人間の本質を表しているんだろう・・?
この話ではサガの曽我部氏が敵の小隊長役でゲスト出演しています。
(11話:03・1・14)
12話「目覚めるな恐竜-Don't wake up megalosaurs-」
雅人の過去がわかる話。
核ミサイルの処理が今回の任務だが、軍の最終兵器のパイロットにこんな任務をさせるとは・・・軍ってよっぽど人不足なのか?
イーグルの変形シーンは11話同様線画のみ。線画のみだったのは11話とこの12話の製作の間が短かったのだろうか?
セリフとシーンが一致していないシーンがあったり、動きがぎこちないシーンも・・・
この話で雅人が軍需産業の社長を父に持つということが判明するが、父親のやり方に反対して軍に入った経緯があるとは・・・・彼、根はまじめだというのもわかった。
「ショムニ」の戸田恵子、ルー役の松井菜生子が今回のゲスト
(12話:03・2・18)
13話「裏切りの町-Betray Town-」
亮の未来の奥さん、ダニエラが登場する回。
最初のイゴール将軍に状況を報告する忍は相変わらず口が悪いです。
亮と雅人がコンビを組んで偵察任務。この時の二人の格好は西部劇っぽい。バーでの乱闘シーンを見ていて思ったが、雅人って意外と腕っ節がいいですね・・・
バーにいたマスターが持っていた銃を見た雅人は敵のものだと見抜いたが、なんですぐにわかったんだろう?
亮を助けに行こうとする沙羅のしゃべり方はお国訛り入っている気がする。
ダニエラを人質にとられた亮は珍しく取り乱していたし、感情が表に出ていた。クールな割には熱い人です(こういった性格のキャラは私の好み)。ロボットアニメに限らず、最近のアニメのクールなキャラは「エヴァンゲリオン」のレイの影響からか感情の起伏が乏しいもしくは感情がないキャラが多くなった感があるが、亮みたいに普段はクールだけど実は情熱的というか熱血漢入ったキャラって流行らないものなんだろうか?
戦闘シーンでは亮がデスガイヤー将軍と一騎打ちが見所。ビッグモスの変形シーン(ビースト→ヒューマノイド)は綺麗だったが、戦闘シーンになると何故絵が崩れるんだ!?
中国拳法のテクを駆使してデスガイヤー将軍を圧倒するが、あれって脳波操縦なんだろうか?普通の操縦では無理があるし・・・
ブライト・紫龍の鈴置洋孝さんがゲスト。
(13話:03・3・12/最終更新:2004年7月31日)
14話「ニューヨーク市街戦-Street fight-」
ニューヨークを舞台とした話。獣戦機なしで敵基地を攻略し、「ハーレム」の人々を救出する作戦を行うことに。
戦闘準備をしている彼らの顔はまさにプロの顔です。獣戦機隊は「スパロボ」の世界ではスーパー系キャラでは(ほぼ)唯一の軍属で戦闘のプロなわけだが、「スパロボ」でもそういった描写も欲しいところです。
地下道に入った忍たち。地下道にはワニ・フクロウ・ライオンが…亮がライオンと格闘するシーンがあるが、さすがと言うべきか、無茶と言うべきか・・・ロボットアニメでは亮よりも凄いことをやってのけるのが…(以下略)
地下鉄跡へたどり着いた一行はバラバラでハーレムを目指すことに…Bパートの最初、沙羅が敵兵士から逃げるシーンがあるが、兵士の一人にすれ違ったのに兵士を倒さなかったのはなぜ?
ハーレムにたどり着いた雅人。ハーレムの人に「死んじまったらおしまいだよ!俺だって死にたくないから戦ってるんだもん!」というセリフは雅人の戦う理由がよく出ています。
亮は沙羅と合流した際、沙羅に「ブロードウェイは華やかだったか?」と聞くが、クールな割にはユーモアも解している人なんだなぁと感心。
(14話:03・5・22)
15話「獣を超え、人を超え、いでよ神の戦士(前編)-God bless the machine
Act.1-」
最初にゴーグルを着けて登場するルーナはファーストガンダムのハモンさんみたい。シャピロに対し暴言を吐くデスガイヤー将軍に自分の論理(?)を振りかざすシャピロ。ウマが合っていません。しかし、敵の幹部ってそんなもんなんだろうし…
前の話で命令違反のかどで独房に入れられていた忍。銃殺刑になる夢を見ていたといった件はスパロボでネタにされていました。人の足音を聞いて相手が誰であるとか、人の心情まで読む亮。どうゆう感覚を持っているんでしょう?
作戦実行前の会話もスパロボでネタにされていたなぁ・・・イーグル・クーガー・ライガーの変形シーンがやっと彩色されたバージョンに。彩色された状態は美しい。羽原氏と大張氏が書いた原画だからね・・・
シャピロの奴は作戦指揮をしながらお酒を飲んでいます。相当余裕があるのね。最初のところでケープを羽織っている所といい、このシーンといい、この人は本当にブンドル情報局長の流れを汲む耽美系のワルです。
敵の作戦がシャピロが教官時代に立案した作戦と同じということに気づいた沙羅。「昔のシャピロじゃないの!?」と叫ぶところを見ると沙羅はシャピロのことを引きずりすぎだ。
最後辺り、マシンのシステムに精神を乗っ取られた忍。多少超能力者じみてるが、オーバーな表現もスーパーロボットものなら許されるって感じ。
(15話:03・4・15)
16話「獣を超え、人を超え、いでよ神の戦士(後編)-God bless the machine
Act.2-」
この話は15話とあわせて一つの話になっている。アバンタイトル時のナレーション、今聞くとイントネーションが違うのは気のせいか?
亮は「中国は俺の故郷だ」と言うセリフ、ビデオを見たときはよくわからなかったが、ムックの小説を読んで納得しました。(亮は九州出身で少年時代に中国に住んでいたという設定だったようだ。)
沙羅が「ハーモニー・ラブ」を歌い出すと何故かローラやシャピロも口ずさんでいた。女性陣はいいとして少女趣味入った歌をシャピロが歌っているところは滑稽だ。
シャピロの真意を知るため、敵がウヨウヨいる砂漠のど真ん中までやってくる沙羅。それを見て驚くシャピロ。ワルでもやはり人の子だと妙に感心してしまった…沙羅も沙羅で無謀な人です。この辺りのルーナの「いかがいたしましょう。たかが女一人…」のセリフで口パクしていなかった。
ダンクーガの登場が遅いのはロボットアニメ史上有名だが(他にもバルディオス、ダンガードAも登場が遅かった)、Zガンダムのほうがもっと遅かったりするし(Zガンダムは21話で初登場だった)合体が遅いのはスパロボでもお約束だが、アニメとの違いは最初からブースター装備型で登場するところか。
合体シーンの原画は伊藤浩二という方で合体シーン後の戦闘は大張氏が書いたそうだが、この回のダンクーガの作画はほんとにカッコよかった!か細い体でパワフルな動きをこなすエルガイムもインパクトがあったが、スーパーロボットだけあってパンチだけで敵メカを倒してしまうところはインパクトありすぎ。
<私的名(迷)セリフ>
「お前が獣戦機隊にいたとはな…俺に逆らい、
地球を守ろうというのか…?裏切りは許せん…!しかし…」(シャピロ)
セリフを聞くと利己的に聞こえるがやはりシャピロも人の子だとわかるセリフ。
「沙羅、幻を追うんじゃない!敵陣にいるのはシャピロなんかじゃない!
地球を裏切った男さ。そいつがたまたまシャピロと同じ事をしていた…それだけのことさ…!」(忍)
シャピロのことを引きずりすぎている沙羅を一喝する忍のセリフ。割り切って考える事も大切だと思う。
(16話:03・4・25/2004年9月17日(最終修正)
18話「神の国への誘惑-Temptation-」
まずは今後のことを話しにシャピロの元を訪れたルーナ。シャピロは機嫌が悪いご様子。
シャピロのイライラの原因が沙羅にあることを見抜いたルーナはシャピロの相談もなしにギルドローム将軍に出撃を依頼する。この人の地位は3将軍と同等もしくはそれ以上の権限を持っているのだろうか?元はムゲ帝王の側近なので。ギルドローム将軍が出撃していった後のヘルマット将軍の顔がマヌケ面に見えるのは気のせいなのだろうか?
基地でのシーンではムキになる雅人に驚く亮の姿を見ることができます。意外です。
ローラの歌の秘密が知りたい沙羅はローラを連れてアメリカへ。沙羅がアメリカへ向かった後、あの歌が世界中に流されている理由を指摘した忍。頭の切れるところを見せてくれます。
ギルドローム将軍の副官の声は「聖闘士星矢」のブラックスワンの人です。
ローラに歌を教えた男の手ががりを得ようとシャピロの似顔絵を書く沙羅。いい年してまぁ…とつっこみたいがここはつっこんではいけません。
神の洞窟のことについて葉月博士は神の洞窟の言い伝えを迷信と一蹴したが、昔の日本人は迷信に縛られた生活をしていたと言われているますが「エヴァ」のリツコさんといい科学者というのは…(リツコさんはスパロボでエレの予知能力を否定していた)
一種の催眠術にかけられた沙羅。助けに現われた忍。敵の戦闘ロボットを目の前にして忍はシャピロの名を口にしていたが(感情的になって)、4話やこの話を見ていると忍はシャピロに対して憎しみに近い感情を抱いているようだ。
ヒューマノイド形態のイーグルが小型空戦メカ相手に空中戦を繰り広げる際の描写はリアルです。
(18話:03・6・15)
19話「怪奇!悪魔に消された部隊-Night Terror-」
ヨーロッパ戦線の地球軍を援護する任務を受けた忍たち。ところが一足遅く、正規軍は全滅…というところからストーリーが始まる。最初のやり取りでは熱血タイプらしい忍のセリフが聞けます。
正規軍の生き残りであるブライアンを保護した獣戦機隊。夜の古城(?)跡でのやり取りでは乱暴な所を見せる忍に対して亮が意地悪(?)したり、それを見て笑っていた雅人を殴る忍…ここではコミカルに。
忍と沙羅、二人きりになったところで男女関係に関する話が出てくる。忍は「男が女に謝ることは吐いて捨てるほどある。」(大意)と言い、忍のセリフを聞いた沙羅は「女が男を許せないことはたった一つしかない。」と返すんだけど、この作品のキー(…と言っていいのか?)である「宇宙を股にかけた愛憎劇」がリアルになってくる感じ。
さらにBパートでは忍が人を愛することについて語っているんだけど、こういったことを言うスーパーロボットアニメって長浜忠夫作品・富野由悠季作品以外では「ダンクーガ」だけ?
この回で気になったのはバトルシーン。キャラのドラマシーンではいい感じだったのに、メカ同士のバトルでは何故絵が崩れるんだ!?結構ギャップを感じます。
スタジオ・ライブが今回の原画と作監を担当し、シロッコ=島田敏さんがこの回のゲスト。
<私的名(迷)セリフ>
「さぁな。男が女に謝ることなんて吐いて捨てるほどあるからな。」(忍)
「…でも女が男を許せない事はたった一つしかないよ…」(沙羅)
昔にこれを大真面目に考えていた時期がありました。
「いいか!?人を愛するのもコンピューターで割り切れるのかよ!
てめぇがシャピロを愛したのも、奴が地球を裏切ったのもコンピューターで割り切れるのかよ?」(忍)
(19話:03・7・16/最終修正:2004年7月)
20話「南風ハートブレイク-Southern Wind-」
女性だけの特殊部隊「シーキャット」の救援に向かった特殊処理班が突然全滅するという事件が…
アバンタイトルの後、獣戦機隊が調査のためある島を訪れるシーンが登場。ある花を見つけた途端、倒れこむ沙羅。
そのときの沙羅を助けたのは忍じゃなく亮。沙羅と亮のペアもサマになってます(この二人の組み合わせ、14話などでもあったけど)。所変わり獣戦機隊基地…島で見つけた花について話す沙羅。敵の作戦はなぜか沙羅の思い出にまつわるものばかりなのは何故?
回想-シャピロと沙羅が草原を走るシーンは一昔前の青春の1ページ的な一コマを思わせるがビデオを見た当時は苦笑していました。
Bパートで流れていた挿入歌「ためらいにピリオド」のボーカルは沙羅役の山本百合子。声優デビュー前はアイドルだったそうだが、結構サマになっている?
ハートブレイク・フラワーの花粉を吸ってしまったために暴走してしまった沙羅。そんな彼女を止めるために忍が奮戦。ある洞窟へ沙羅を誘い込むが、幻覚に囚われている沙羅は忍に銃を向けてきた。傷付きながらも沙羅の名前を呼ぶ忍。沙羅が自我を取り戻した時、忍の胸の中で泣いていたがなんかいい感じで抱き合っています。
ハートブレイク・フラワーを焼き払う沙羅。そのときの彼女は何を思ったんだろう…
(20話:03・8・4)
21話「降りてきた死神-The first contact-」
地球人が持つ「神への信仰心」を利用して人々を洗脳しようと目論むムゲ帝国の連中。シャピロはそのターゲットをスイスのある村を選んだ。今回の舞台となるスイスの某所の人々は自警団としての訓練を受けているらしいが、銃とかの兵器は一体どこから入手したのだろう?
洗脳作戦がばれないように民間人まで皆殺しにしようと目論むシャピロ。それを聞いたギルドローム将軍はシャピロの恐ろしさを見抜いていたが、シャピロと反目している割にはシャピロの心情はお見通しのようで…
戦いについて雅人と亮が会話するシーンが登場したり、村の子供と敵兵のコミュニケーションも描かれていた。
今回の敵メカは穴だらけの爆撃機。ムックによるとネーミングは「ジェノサイド」と言うらしいが、安直すぎ…構成の藤川氏が関わった「マジンガーZ」にも「ジェノサイダー」とつく機械獣が出てきたが…19話同様メカの描写がガタガタ…
この回の作画監督はビーボォーの寺東克己氏。原画はこれまたビーボォーの矢木正行氏、恩田尚之氏、窪岡俊之氏と「重戦機エルガイム」で原画・作監を担当した方が勢ぞろいしてます。
この回は中原茂氏と「聖戦士ダンバイン」で共演した高田由美さんがゲスト。
(21話:03・9・7)
22話「止まった時間-Time goes around still-」
今回はドイツ某所が舞台。忍は単身、ドイツ・ブローウェンへ。潜入の際はいつもの私服にサングラスと言ういでたちで登場。もう少し衣装を変えて欲しい気も?
休憩と称し、ビアガーデンへ。一応仕事中なのにビールなんて注文しちゃっていいのだろか?そこで忍はアネットと言う女性と出会う。初対面はちょっと…って感じ。忍、彼女を投げ飛ばしちゃったので。
店を出た後自己紹介をしていたが、忍はアネット相手にたどたどしいしゃべり方をしていた。元々女性の扱いが苦手なのかオクテなのかは不明だが、忍って不器用な人です。
この話は平和と言うものは与えられるものか否かと言うことがテーマになっている様子。マインドコントロール下に置かれ、同じ事を繰り返す両親を見てたとえ偽りの平和でも何もかも壊されるよりかはマシとつぶやくアネットに反論する忍。女の考えは受身的だし、男の考えは積極的…
事の次第をイゴール将軍に報告する忍。報告のさい、忍はイゴール将軍に戦うことについて悩む所を見せていたが、こういった所もしっかりと書かれています。
Bパート、敵が市街へ無差別攻撃を仕掛けてきたところから。バイクに乗り込み忍に敵マシンのありかを教えるアネット。なぜ地図を持っているの?アネットは流れ弾に当たって死ぬが、本人も本人でよそ見してバイクに乗っていたのが悪かったように見える。
今回のゲストロボは無骨ではあるが、デッサン・パース共に悪くない。今回は敵ロボットの定番攻撃(?)「電撃ビビビ」も…
この回はララァ、沙織さんの藩恵子さんがゲスト。
(22話:03・11・4)
23話「殺人鬼への報復-Revenge for marder-」
今回の舞台は南フランス。無差別殺人を繰り返す殺人鬼が出現。
殺人鬼と思われる連中が銃を乱射するシーンでは薬莢が銃から排出するシーンはリアルさを感じる。
殺人鬼どもの格好、ロックスターと「北斗の拳」のならず者が合体したようなデザイン・・・
前振りの後、忍は殺人鬼の調査も兼ねて、正規軍と一緒に戦っています。この辺でムゲ帝国軍の戦車内部のディーティルが明らかになる描写も見られます。この話では忍は亮と共に任務を行っていたが、これは20話で忍と亮の二人でハートブレイクフラワーを焼き払う任務につかなかったから?
忍たちの前に現れた殺人鬼。忍が最初に殺人鬼に挑むが、いきなりやられてます。情けない・・・今度は亮が殺人鬼に挑むが、拳法の達人である亮の攻撃でもびくともしない。
Bパートは殺人鬼との戦闘シーンがメイン。ヒューマノイドモードに変形した獣戦機の攻撃で殺人鬼はロボットであることが判明。これを知った忍は「いくら亮でも相手がロボットじゃな…」と言っていたが、さすがの拳法の達人も生身ではロボットにはかなわないわけで…
殺人鬼は全滅させたが、まだ終わりではなく、トレーラーのコンテナと思われる所から巨大ロボが…今回のゲストメカはロボットと言うよりほとんど巨人を思わせるデザイン。ダンクーガの敵メカは生物とメカが融合した感じだから、こんなのもアリと言うわけか・・・亮は敵と一対一で戦うことを決意。沙羅は亮を助けようとするが、忍がそれを止める。いつもなら性格の違いからウマの合わないことが多い忍と亮だが、この回では珍しく忍が亮の気持ちを読み取っています。
この回リョータの塩屋翼さんがゲスト。エスメラルダの声優さんも出演してます。
(23話:03・12・31)
24話「凱旋門燃ゆ-La Marseille-」
アバンタイトル後は基地でのプライベートシーンに。ローラと雅人がクイズをしているが、このシーンは話の伏線のようなものが入っています。葉月博士に呼び出された忍たち。ヨーロッパ連合の大統領が囚われたことを知る。
管制室でのシーンで葉月博士はヨーロッパ連合大統領・ベルイマンが第3次世界大戦から世界を救った人物だと言っていたが、ダンクーガの世界では過去に第3次世界大戦が起こったのかまたは起こりそうになったのだろうか?そこらは謎。
敵はパリの凱旋門近くに前線基地をおいたが、物好きな連中で…(後でそれはシャピロの思惑だと言うことがわかったが)管制室のシーンでの忍は亮にセリフを取られて不服そうな顔をしています。
出撃前にシャピロのことを想う沙羅。ピクニック、プラネタリウムのシーンが11話にあったが、今回は美術館でのシーンに。美術館に都合よくナポレオンの肖像画が飾ってあるのはどうも…ナポレオンの肖像画と言えば馬に乗ってかっこつけている奴が有名だったはず…二人は正装チックな衣装で美術館に来ているのだが、シャピロって軍服は似合わない印象の男だが、スーツは意外と似合う男だと実感(声が渋いから?)。
ムゲ帝国の連中は大統領を洗脳し、和平声明(おそらく連中に有利に働く内容のものだろうが)を行おうと目論んでいた。シャピロの奴は15話同様優雅に酒なんぞ飲んでいたが、突然爆発が起こり、凱旋門が…忍たち、やることが派手ですね…歴史的遺産をぶっ壊す所が。ある意味「エルガイム」18話におけるダバがポセイダル像を壊すシーンを見たときのインパクトを感じた。
基地の中でシャピロと対面する沙羅。シャピロの「お前もすっかりスケールの小さなただの地球人に成り下がったな。」などこのシーンは名言多し。しかもスパロボでもネタにされていたし。
沙羅とシャピロの対面シーンに乱入する忍。シャピロに「坊や」なんて言われています。忍って18と言う設定でしょ?「坊や」はないと思うが…
この回はダイガンが登場。スーパーロボットが銃を装備するのは珍しいです。元々ダンクーガってスーパーロボットの中では珍しいロボットでしたが(メインで装備しているのが飛び道具だし、必殺技の名前も叫ばないし)。
<私的名(迷)セリフ>
「たとえ凱旋門は壊せても俺の野望は崩せはせん。」(シャピロ)
「皇帝気取りもそこまでね。シャピロ。」(沙羅)
「お前もすっかりスケールの小さなただの地球人に成り下がったな。」(シャピロ)
昔の彼女に対してそんなセリフはないでしょう…
(24話:04・2月/最終更新:2004年7月31日)
25話「ヨーロッパ戦線の罠-TRAP!-」
忍たちと葉月博士が謎の飛行メカについて話しているところから話が始まる。忍たちは何度も自分たちを助ける謎の人物の素性を話そうとしていたところでイゴール将軍が現れるが、将軍は謎の人物のことになるとすごい剣幕で怒っています。過去に何かあったというのを窺い知る事ができる1コマ。
将軍の依頼でヨーロッパにあるウエスト35要塞近くの村へ向かう事となった四人。基地へ向かう途中の輸送機でウエスト35要塞のことを話していたが、ここで亮が軍の事情を話している一コマが…士官学校を卒業した後、軍から離れていたのに妙に軍の事情に詳しいなぁ…このネタがあったから、スパロボの方でも亮が軍の事情に妙に詳しいという設定を入れたのだろうか?
-要塞近くの村へ向かう一台の車。乗っているのは忍たち。このシーンでの忍たちは私服姿ですが、特に沙羅の私服は「エヴァンゲリオン」のリツコさんを思わせる格好をしています
Bパート。突如基地が破壊された!敵は地下にいるようだが思うように戦えず、合体して叩く事に。
今回の敵メカはモグラみたいな風貌の奴で、戦闘形態に変形できる能力も持っています。戦闘シーンではダンクーガがダメージを受ける際に書き文字と思われるものが…戦闘シーン自体、ロボットプロレス的な演出が多く、時々絵が崩れるところが…しかし、ディーティルが凝っているところもちらちらと見ることができる。
26話「黒騎士の秘密-The secret of velieves-」
前回で謎の人物に助けてもらった事が気に入らない忍。亮は忍を止めるが、忍は亮が止めるのも効かず、単身謎の男の下へ。
忍は謎の男が駆る戦闘機を発見するが、男に「坊や」と言われてます。「坊や」と言われたのはこれで二回目です。
-アステロイド基地。前回の作戦失敗についてシャピロを責めるギルドローム将軍。狂ったように笑っていたが、そんなにおかしかったのか?シャピロの作戦は。ギルドローム将軍の挑発に乗った感じのあるシャピロは次の作戦を提案するというところで次のシーンへ。
気がつくなり、男に殴りかかる忍だが、また負けちゃってます。情けない…男は忍の名前を言い当てたが、どこで知ったんだろう…?
Bパートは驚きのメカ描写が。アグレッシヴモードになったビッグモスの鼻にあたる部分は物が掴めるというのを知ったり、イーグルが水中を移動したりといったメカ描写が見られます。
今回の敵メカは半分怪獣入っている上にギルドローム将軍配下のメカらしく一つ目が特徴。やはり幻覚攻撃もしてきます。
基地へ帰ってきた忍が葉月博士から謎の人物はイゴール将軍の息子・アランである事を知ったところでこの話は終わり。
(25・26話:2004年5月10日)
28話「獣戦基地総攻撃(前編)-General AttackT-」
基地での攻防戦を書いた話の前編。命令違反等で左遷されたギルドローム将軍。代わりにヘルマット将軍が地球攻撃軍の指揮官に…という敵の内部関係から始まる。
基地の外で休暇を楽しむ雅人とローラ。この二人は平和を象徴するシーンが似合っています。一方前の話で傷ついた沙羅の病状を心配する忍と亮。戦いに対して疑問を持つ忍とそれを抑えるというか皮肉を言う亮。イゴール将軍のやり方に疑問を抱く忍は直接将軍に掛け合うが、イゴール将軍の意図をつかみきれず口の悪いところを見せる忍。ホント礼儀って奴を知りません。
休息中の雅人とローラの前に現れた敵偵察機。雅人は偵察機を撃ち落しますが下着姿のためか情けなく見えるのは気のせい?
出撃していくムゲ帝国の戦闘部隊。ヘルマット将軍本人のセリフやルーナ・シャピロの評価からして恐ろしい奴であることを知ることができる。
アランの情報で敵の大部隊が獣戦機隊基地に向かっている事を知る忍たち。イゴール将軍はアランの呼びかけに応じないし副長官である葉月博士の意見も聞かない。…というところで医務室にいるはずの沙羅から通信が・・・体の調子が良くないのに無茶してます。無茶をしてでも任務を遂行しようとするところは獣戦機隊の隊員らしいんだけど…
4人が出撃していった後イゴール将軍と葉月博士が意味深な会話をしていたが…
所変わり…味方の部隊を見送るシャピロは15話・24話同様優雅に酒なんて飲んでいます。
敵の大部隊を迎え撃とうとするシーンで次の話へ。
29話「獣戦基地総攻撃(後編)-General AttackU-」
獣戦機隊基地での攻防戦後半。この回はいくらリアルな描写をやっていても所詮はスーパーロボットアニメ…という描写がかなりある(リアルな描写ももちろんあります)。自分の部隊を壊滅させられ、逆上したヘルマット将軍は歩兵部隊を使ってかく乱する作戦に出た。この辺のシーンは爆発のエフェクトにまぎれてギャグアニメで使いそうな効果を見ることができるが、これってスタッフのお遊びなんだろうか?(後のシーンにもあるんだけど)
敵の歩兵部隊が基地の管制室に侵入!ここではローラを居住区に避難させたイゴール将軍はある決意を・・・基地の”龍”を目覚めさせようとする。葉月博士曰く”龍”は180日と3日しか持たないといっていたが何故、完全な状態にしておかなかったのだろう?修理等をする余裕はあったように思われるんだけど。
敵戦艦に苦戦しているダンクーガ。まともに戦えない沙羅だが、時折忍に檄を飛ばすところを見せます。ピンチのダンクーガを助けるアランのブラックウィング。前の話で忍はイゴール将軍に対して口の悪いところを見せていたが、親子の絆は感じていたよう。イゴール将軍に対する確執があるからかためらいを見せるアランに忍は「子を思わぬ親はいねぇ!」と一言。確かにその通りだけど、大人の汚い部分をたくさん書いている富野由悠季作品を見てからこれを見ると奇麗事のように感じてしまった。
基地の居住区にも敵が…!ローラを守るため、単身居住区に向かった将軍。それを知った忍はアランに将軍を助けるように頼む。ここでブラックウィングの変形シーン初登場ですが、変形シーンの原画は大張氏が担当している。ローラを守るため敵部隊に挑む将軍だが傷つき倒れてしまう。敵部隊に囲まれたところをアランが救う。イゴール将軍とアランはこの際に和解したが、直後に将軍が死んでしまうというのは悲しい終わり方。
とうとう姿を見せるガンドール。ガンドールは戦艦→龍型に変形するわけですが主砲を撃つために変形を行うという設定はマクロスを思わせます。
<私的名(迷)セリフ>
・「子を思わぬ親はいねぇ!」(忍)
確かにその通りだけど、大人の汚い部分をたくさん書いている富野作品を見ると奇麗事のように感じてしまう
・「ええぃ!お前の親を助けろと言っている訳じゃねぇ!
俺たちの長官を…いや俺たちの親父を助けに行ってくれと言っているんだ!」(忍)
何かにつけてイゴール将軍に反発していた忍だが、父のように慕っていたのは確か。
・「…さらば、地球最後の将軍、ロス・イゴール。さよなら、親父。」(アラン)
(28・29話:2004年7月9日)
(29話修正:2004年7月11日)
31話「去りゆきし長官-After his Death-」
意識が戻らない沙羅を心配する一同。そんな中イゴールの葬儀が始まった。獣戦機隊基地を訪れたアランは葉月博士からイゴール将軍の真意を知ることに。アランは将軍とは根本的なこと(戦い方)で対立していたとはセリフでわかったが将軍の犠牲的精神を嫌っていたよう。
宇宙葬が始まり、敬礼をする一同。BGMは「ハーモニーラブ」で。
一方、帝国側は地球侵略を確実なものとするため月に前線基地を作っていた。手回しが早いですね…
宇宙葬が終わり、冒頭で言っていた精密検査のシーンへ。葉月博士のダンクーガへの合体は闘争心がなければ成り立たないと説明を聞いた忍は「女の沙羅には荷が重すぎたのか?」と発言。それに反論する亮。二人の仲裁役を雅人がしてます。葉月博士は沙羅の潜在意識には戦意を喪失させるものがあると指摘。忍はシャピロに対する恋心だと見抜くがカンが鋭いです。シャピロに対する思いを消すため一種の催眠術を沙羅に施す葉月博士には多少のためらいが見られるが人情家な所を見せます。
Bパート。世界各地にあらわれた帝国軍。獣戦機隊を引き出そう言う魂胆のよう。単身出撃していこうとする忍だが、亮はガンドール砲を使った作戦を提案。無茶な事を思いつくなァ…
亮が立てた作戦は自分たちが囮となり、敵部隊をガンドール近くまでおびき寄せてガンドール砲で敵を殲滅するというもの。敵戦艦が水中を移動できたり、ビームを撃ってくるというのはむちゃくちゃ…よく考えたら「エルガイム」52話ではエルガイムMkUが水中でビーム兵器であるバスター砲撃ってたっけ(威力は低下しているようだが)…
戦いが終わり、アランから帝国軍が月に前線基地を完成させていた情報を聞くところで終わり。
(31話:2004年8月29日)
33話「飛べ!明日へ将軍の子ら-Caputure the Intelligence-」
前回で大破したダンクーガの修理をしているところから。アランの話をしていたが、タイミングよくアランから連絡が・・・沙羅に言われたことをアランにも言われ、沙羅と雅人に笑われる忍。ここはコミカルに。アランは忍に自分の基地にきて欲しいと依頼。最初はためらっていた忍だが、葉月博士の助言もあり黒騎士隊の基地に向かうことに。
月基地・・・ムゲ帝王に叱責されているシャピロ。シャピロは地球上に残されている情報が残されていると思われる施設を破壊する作戦を提案。ルーナと2人きりになった際、シャピロはルーナに「神になろうとしている男だ!」なんて言ってたが、この人、誇大妄想でもあるのか?
黒騎士隊の基地へとやって来た忍。最初は貧相だとケチをつけていましたが基地の内部を知って驚くことに。
忍とアランは基地の外で会話。ここで忍が士官学校に入った動機をアランに話す。失恋、父親との反発、青春の挫折と言っていたが、現実から逃げてるな(人のことは言えないんですけど)・・・空に対する憧憬があるのは夢があっていいですけど。
回想シーンのセリフで忍が心の傷を抱えているらしいことがわかるが、思えばスーパーロボット系のキャラって自分の置かれた境遇に苦悩することはあっても、トラウマを抱えているスーパー系主人公って珍しいかも?
Bパートでは忍のずば抜けた戦闘機操縦テクニックやとっさのひらめきで危機を脱するところは見ていてスカッとします。
<私的名(迷)セリフ>
「俺が何故、士官学校に入ったかわかるか・・・?失恋、青春の挫折、親父への反発・・・
だが、もっと大きな理由があった。飛びたかったのさ。あの大空を思いっきり・・・」(忍)
後で忍の家が軍人の家系である事が判明するが、忍ってリアル系主人公によく見られるメンタリティを持ち合わせていることがここで解る。
「答えは一つ、勝利さ。それ以外の結論をはじき出す情報なんか認めねぇ!」(忍)
34話「故郷に別れの歌を-Long Good−bye-」
34話からOPが変更。一部バンクが入っているが、新作カットは佐野浩敏氏によるもの。
この回は沙羅が主役。ロビーでテレビを見ている4人。軍の関係者が逮捕されたと言うニュースを聞く。逮捕された「結城」と言う人物が沙羅の父であることを感じ取った忍。沙羅が父親に対していい感情を持っていないことが解るが、忍の過去同様にリアルロボット系のキャラを思わせる設定を覗かせます。
ムゲ帝国の連中に囚われた加山が獣戦機隊に有効な情報を持っていることを葉月博士から聞く忍。人質救出には忍と沙羅が向かうが、2人が任務で使用しているエアバイクは「エルガイム」のスパイラルフロー・フリッカに似たデザインです。
沙羅の実家の前にやって来た2人。ここで沙羅の子供時代のことが出てくるが子供の頃から赤い髪だったことがわかる。てっきりリツコさんのように髪を染めていると思っていたので・・・沙羅に対し優しい言葉をかける忍.さりげない優しさがいいですね・・・
ルーナとシャピロとの会話では意味深なセリフも含まれているが、シャピロ自身が情云々と言っているところや、15話・24話で沙羅の姿を見て動揺を隠し切れないところを見せている時点で情を捨て切れていないような気がしますが・・・この辺のシーンで流れているBGMはアコースティックギターメインのBGMですが、野望の男・シャピロのテーマに相応しいBGMに仕上がってます。
父と再会した沙羅。父に対して皮肉を言っています。忍のほうも沙羅の父に「色男」なんて言われています。
加山が持っていたマイクロチップと言うのはコンタクトレンズ。上手いアイディアです。
この回は強化型ダンクーガが登場。ブースターユニットが強化パーツと言うところは「マジンガーZ」のジェットスクランダーと同じだし、ブースターユニットと合体するところも「スクランダークロース!!」(By石丸博也)状態・・・
(33話・34話:2005年1月25日)
35話「月は地獄だ!!-Moon is Hell-」
月攻略戦前夜…メルヘンチックなトークをしている忍・雅人・ローラ。沙羅は「勝手にメルヘンしてな」と言っていたが忍の言うとおり本当に女性か?と疑いたくなる
月基地…一定時間ジャミングが発生するせいでレーダーが乱れるという設定だそうだが、ヘルマット将軍の言う事はごもっとも。
流星雨を見ているシャピロとルーナ。神になりきっているシャピロには笑えますが一瞬女性らしいところを見せるルーナは意外かも?
修行に、チェスなどそれぞれの時間を過ごす4人。忍と沙羅の月下のデートはロマンチックな1コマ。
月基地攻略の前のブリーフィング。戦いの心構えを葉月博士が言うのか?と思いきや、イゴール将軍が残したビデオメールがその代わりを務める。イゴール将軍と葉月博士は全ての事を知っていたようだ。
−出撃前−宇宙服姿の4人が見られるが、さすがはリアルなスーパーロボットアニメ。獣戦機隊の4人が着ていた宇宙服の設定は平井寿(現:久司)氏によるものだが「エルガイム」に出ていた宇宙服よりはいいんだけど(「エルガイム」の宇宙服はアンダーウェアに胸部プロテクター兼用のヘルメットとアームパーツ、ブーツを着ける設定だった)、「Zガンダム」のMSパイロット用ノーマルスーツよりはダサイか(スーツ自体はオールインワン(?)形式。後で手袋、ブーツ、ヘルメットを着ける)?
月基地−重要なポイントを見逃しているらしいシャピロだが、巧みなルーナの話術で騙されているような気がする…
獣戦機隊に月基地攻略を託す事となったアラン。特攻で命を散らすが、カミカゼやる前のセリフはぐっときます。
最後の最後で獣戦機隊の作戦の意図に気づいたシャピロはかなり間抜け。
<私的名(迷)セリフ>
「親父…あんたの生き方を精一杯否定してきたが、俺にも同じ熱い血が流れていたようだな。カエルの子はやはりカエルか…イゴール将軍…親父、俺の戦いを見ていてくれ!」(アラン)
(35話:2005年5月30日)
36話「野望の崩壊-Harmony Love-」
月・・・アランの死を悼む4人のシーンから話は始まる。月を脱出したシャピロとルーナは口論。恋人と言うか夫婦のケンカを見ているよう。そんな中火星からコールが・・・シャピロに通信を送っていたのは左遷されたはずのギルドローム将軍。食えないところを見せます。
月を脱出した帝国軍を追う獣戦機隊。物思いにふける沙羅。彼女の言う「なくしたもの」ってシャピロとの思い出?青春?どっちだろう。「ハーモニーラブ」を聞いて苦悶する沙羅。そんな沙羅を見た忍は沙羅とシャピロの戦いに決着をつける時が来たと悟るが、見た目とは裏腹にカンが鋭い。
ギルドロームはルーナを呼び、ルーナの本心を聞くがルーナはシャピロのことを馬鹿にするような発言をした。月での一件でシャピロを見限っているようだ。ギルドロームも「自分の星のことは自分でつけるべき。それ以外のものはそれ相応の制裁が加わるであろう(大意)」と言うが正論ですね。
火星に獣戦機隊が現れたことで部下にスクランブルをかけるシャピロだが、ルーナとギルドローム将軍に戦力の殆どを持っていかれる。ルーナはシャピロに「『お前もか』・・・地球の有名なお芝居に出てくるセリフだったかしら・・・」と言うが「お前もか」はジュリアス-=シーザーの名言の筈・・(シェイクスピアの芝居に「ジュリアス=シーザー」というのがあったか)自分の部下に見限られるとは哀れな男だ。
今回のダンクーガはブースター無しで出撃するが、殆ど動いていない・・線が多すぎるために動かしにくいのか?敵部隊の大体を叩いた後に現れる一機のロボット。沙羅はロボットの動きでシャピロが乗っていることに気付く。シャピロが現れたことで怒りをわずかに出していた忍だが、シャピロに対する憎しみが深いと見える。
シャピロ専用ロボは今まで登場した敵ロボットの中ではかっこいい部類。でも放送当時は正式な名前はなく、スパロボでも当初は「シャピロ戦闘メカ」と表示されていた。最近のスパロボで「デザイア」と命名されたが野心家のシャピロらしいネーミングだ。(「デザイア」の名称は監督である奥田氏の命名)
単身デザイアと戦うクーガー。走るシーンは動かし方が変。クーガーの攻撃で簡単に腕をもがれるデザイア。案外あっけない。
ある洞窟へと逃げ込んだ沙羅はシャピロと対面。シャピロから「ハーモニーラブ」の事を聞くがシャピロのセリフを聞いていると神のお告げとでも言いたいみたいな感想を受ける。
(36話:2006年6月24日)