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仮面ライダーアギトTVスペシャル−新たなる変身−感想

 「仮面ライダーアギト」TVスペシャルはゴールデンタイムで放送されたもので、ゴールデンタイムでライダーシリーズが放送されたのは81年3月27日に放送された「スーパー1」23話「不死身の帝王テラーマクロの正体は?」(第一部ドグマ編最終回)以来20年ぶりのこととか・・・
 オープニングでは本編に登場する3人のライダーを紹介するシーンが登場。TV本編では登場しなかった仮面ライダーの単語が出てくるが、これはTVスペシャルを意識して?「翔一=既に仮面ライダーである男」の紹介に関しては翔一が主人公ゆえのもの?
 あるオフィスで一人の男性が灰と化して死ぬシーンから始まる。男が灰と化して死ぬ件についてはタバコの灰がある種の伏線になっているところが面白い演出。合同会議のシーンでは北條が氷川に対して嫌味を言ってくるのだが、北條と小沢さんが毒舌合戦を繰り広げる所はTV本編と変わっていません。
 美杉家のシーンに変更。警察の合同会議のシーンやこの美杉家のシーンでも言えているのだが、キャラを紹介するためテロップがついているが、これは初めて「アギト」を見る人に対する配慮みたいだが、TV本編でも最初からテロップを入れれば良かったようにも思えるのだが・・・このシーンでは翔一が美杉教授の所に居候するいきさつが語られます。
 G3の量産試作機G3-MILDのテスト装着員を募集しているという広告がG3ユニットの面々に届く。G3-MILDは旧G3にG3-Xのオートフィット機能を付加した強化服。テスト装着員募集のビラは安っぽい印象を受けてしまった。ビラを見た尾室はテスト装着員に志願。この際の尾室の「僕の時代が来ました」(大意)な発言は笑わせてくれます。

 アンノウン出現の通報を受けて出撃するG3-X。装着シーンからガードチェイサー発進のシーンはTVスペシャルを意識したような演出だ。CG丸出しな演出もあったし・・・
 武器を使わず、ビートルロードに挑むG3-Xだがビートルロードのパワーに押され気味。そこへ駆けつけるアギト。ライダーキックを繰り出すアギトだがビートルロードの強固な装甲に弾かれてしまう。G3-XのGXランチャーの援護で難を逃れたアギトだが、アンノウンには逃げられてしまう。
 アンノウンとの戦いを終えて帰途に着く翔一の前に現れる一人の男。彼は美杉家のシーンで名前が登場していた国枝教授だった。国枝教授役はヒーローヲタクの京本政樹氏。京本氏は過去に「仮面ライダーBLACK」でインターポール捜査官・滝竜介役で出演していてライダーである南光太郎(演:倉田てつを)と絡む役だったが今回もライダーである翔一と絡む役のようだ。仮面ライダーの他には「ウルトラマンティガ」にも出演していたり(「ウルトラマン」では高樹澪扮するイルマ隊長の友人役だった)・・・仮面ライダーやウルトラマンに出たいと思うのはヒーローヲタクとしての意地って奴なのだろうか?
 美杉家で国枝を交えて談笑する翔一ら。国枝は美杉教授とは知り合いのようで親しげな会話を交わしています。この美杉家でのシーンでは美杉教授が酒癖の悪い人であることが発覚。TV本編でお酒を飲むシーンが登場しなかったのはこの設定のため?楽しく会話を交わす一同だが、翔一はアンノウンの存在を察知し、国枝を置いて現場に向ってしまう。ビートルロードに対し、バーニングフォームになってビートルロードに挑むが最高のパワーを持つバーニングの力をもってしてもビートルロードに苦戦してしまう。力を制御しきれなくなった翔一は彼をつけて来た国枝に襲いかかってしまう。国枝の声を聞き正気に戻った翔一だったが、そのまま倒れてしまった。
 またもやアンノウンによる犠牲者が現れ捜査に向った北條はプロファイリング(犯人の心理を探り、犯人像を割り当てるもの)を使ってアンノウンを探してみては?と提案。河野に心理学者を紹介してもらうが、北條がたどり着いた先はなんと美杉教授の家。北條は翔一と国枝の会話を盗み聞きする結果になり、翔一がアギトであることを知ってしまいます。
 家庭菜園で自分の力について悩む翔一。改造人間と言う設定ではない平成ライダーも悩む時があるのね・・・バイクでフラフラしている翔一を見つけるなり、翔一を殴る国枝は自殺した息子の話をする。息子の広樹もまた「アギト」で、力に覚醒したことを苦に自殺してしまったと言うのだ。人間って人と違う部分があるとすぐに気にしますからね・・・・「自分に負けるな」と翔一にエールを贈る国枝。かっこいいぞ京本さん。

 アンノウン出現の通報を受けて出動するG3-XとG3-MILD。二台のガードチェイサーが疾走する所は圧巻です。アンノウンを察知して現場へ向おうとする翔一だが、北條に捕まってしまいます。そんな翔一の危機を救った涼は北條に鉄拳を食らわせます。「前に世話になったな・・・(大意)」のセリフは17話のアギト捕獲作戦の時にひどい目にあったから?
 先行した尾室はアンノウンと対峙するが、ビートルロードの一撃で戦闘不能に陥ってしまう。装着員の素質(氷川や北條は訓練を受けていたんでしょうが)以外にもアーマーの強度も問題アリでは?
 尾室に代わり、ビートルロードに挑むG3-Xだがバッテリーダウンを起こしてしまう。小沢さんの通信でそれを知った尾室は自分のバッテリーをG3-Xに与えた。やったぞ尾室。もしこの行為が無ければずっと「ヘタレ」と言われたかも?
 G3-Xの危機に現れた涼と翔一は変身してビートルロードに挑むがビートルロードに苦戦してしまいます。ビートルロードの強力で吹っ飛ばされたアギトは太陽の光を浴びてシャイニングフォームに。太陽の力が変身およびパワーアップの鍵というところはアギトの直系の先輩であるRXとどうしてもかぶるな・・・紅と銀のカラーリングは太陽の力をイメージしていていいんですけどね。シャイニングカリバーの二刀流でビートルロードを倒したアギト。武器で技を繰り出す際の軌跡は入れなくていいような気がするのだが・・・

 戦いが終わり、アンノウンとの戦いにおける尾室の活躍ぶりをたたえる氷川と小沢さん。尾室は自分が実戦に出た事でアンノウンが強力になっていることを指摘し、さらに強力なユニットの必要性を小沢さんに訴えるが小沢さんは何か戸惑い気味。
 ある夜・・・・小沢さんがG-トレーラーのモニターで見ていた設計図はG4のようだが、その設計図を誰かが盗み出そうとするシーンでTVスペシャルは終わる。G4のデータやデータを盗もうとする人影の存在は劇場版を意識した作りになっているようだ。


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