「最終戦争勃発」 5月15日(土)
電子ゲームの祭典、E3もつつがなく終了致しました。
今回はなんと言っても「ニンテンドーDS」&「プレイステーションポータブル」の詳細発表と実機披露!コレに尽きるでしょ。戦地を携帯マシンに切り替えてのライバル対決、皆さんはどうご覧になりましたか?HEDの感想としてはまずとにかくスゴイなーと。
新ハードの発表はいつになってもワクワクしますが、技術の進歩はそら恐ろしいですよ。PSPの画像なんて綺麗すぎて絶句。これホントに携帯マシンですか?
HEDとしては業界自体が携帯マシンに向いてゆくことは嬉しい現象なんです。HEDも年を取ってゲームするのも億劫なことが多い年頃なんですが、携帯ゲームは非常に気軽にプレイできるし、寝っころがってでも遊べますから。これ大きい。そういう「気軽さ」「シンプルさ」というゲームの根源を追求できるのが携帯マシンかなって。
そこで出たのが携帯マシンの次世代機ですよ。
この2機種、HEDは両方買うと思います。ってか買う。
だってこんなにワクワクしたのは久しぶりだし。どっちも魅力的じゃないですか。2つの機種の概要を書き出してみる。
☆ニンテンドーDS
○ダブルスクリーン
○タッチスクリーン(専用ペン付属)
○ワイヤレスネットワーク機能
○GBAとの互換
○高度な音声認識機能
○NINTENDO64以上の3D表現力、60フレーム表示
○コンパクトな半導体メモリ
○16チャンネルのサウンド☆PSP
○16:9のワイドスクリーン
○480×272ピクセル、1600万色
○USBをはじめ各種I/O接続
○ワイヤレスネットワーク機能
○超小型光ディスク「UMD」(最大1.8GB)
○インターネット音楽配信サービス対応
○映画やスポーツなどのデジタルコンテンツ充実
皆さんはこの2機種を見比べて、どんな感想をお持ちでしょうか。
任天堂の思惑は有名ですが「性能の時代は終わった。テレビゲームに革命を起こす」というもので、それを地で行く仕様になってますね。ダブルスクリーン、タッチパネル、音声認識など独自の機能が確かに「何か新しい遊びを提供してくれそう」という説得力があるし、「ゲームの行く末に対する危機感」がよく現れています。
ただ、あの大きさ+タッチパネル(ペン使用)という感じでは、さきほど言った「寝っころがりながら遊ぶ」とかパッと出してパッと遊ぶということに対して若干不安かなーなんて。まぁ全てのゲームにペンが必要というわけではないでしょうからいいですけど。
とにかく任天堂の「遊び心」と「ゲーム屋の意地」が詰まったハードです。
それに対してPSP。
これはそんな大仰な信念は感じられません。
とにかくいかに高性能をどこまで小さくできるか。ソニーの技術をとくと見よ、といった感じのハード。こちらは「技術屋の意地」ですね。確かにスゴイと思います。
問題は「ゲームを大げさなものにしてしまった」というソニーの罪を、最後の砦である携帯ゲーム機にまで持ってきたという点ですね。ついに来たかという感じです。
シンプルなゲームを追求して欲しい携帯マシンでこのスペックでは、スタンドアローンマシンと同じように「見た目」「スケール」重視のゲームが跋扈してきそうでコワイ。いや少なからずそうなるでしょう。もはや携帯ゲームすら制作するのに超パワーが必要な時代を作ろうというのか。不況なのに。
それと「ゲームはあくまでコンテンツの一つ」という考え。カッコイイのか悪いのか。「映画も音楽もこれ1台でOKよ、あ、ゲームもね」みたいな尻軽さはちょっといただけない。ゲームの歴史を動かすような所業を重ねながら、このように軽薄に扱うその姿勢にはコナミやスクエニなどからでさえ多少非難がありましたね。それでもガンガンソフトを出さなきゃならないのは悲しいやら情けないやら。
「ファミコンで面白いゲームを作れないクリエーターはダメだ」
と言ったのは誰だったか忘れましたが、まったくその通りだと思います。
しかしそういう環境は完全に途絶えようとしています。
しかしNDSは違った形でその環境を守ろうとしています。
また、PSPは携帯ゲームというゲームの基本さえを高度なエンターティメントに昇華しようとしています。
どちらが正しいかはわかりませんが、とりあえず「楽しければオールOK」なわけです。
ただし、この対決は「ゲームに対する思想」の最終決戦です。
購買層が違うからぶつからないなんてまだ言っているトコがありますが、そんなことないです。どちらも一番の購買層は「ゲーム好き」です。一般層をどこまで引き込めるかなんて「企業としての」勝負に過ぎないんです。「ゲームのことを考え、ゲームの未来を明るくする」勝負のジャッジは僕らゲーマーに委ねられているわけです。
この2種の携帯マシンの対決は、ゲームが今後どのような歴史を辿って行くかの大きなターニングポイントとなるでしょうね。
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