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「真・SEGA−AGES」 7月11日(月)


 「新しく生まれ変わったセガエイジス2500シリーズ」

 こんな言葉が紹介記事のど真ん中にガツーンと刻まれたファミ通7/22号の緊急速報。
 今までの屈辱の展開で煮え湯を飲まされてきたファンにとってはまさに「生まれ変わった」という言葉が相応しい展開を見せる「SEGA−AGES2500」。「スペハリコレクション」と「SDI&カルテット」、そして今後のラインナップがそれはもう輝かしいくらい燦然と紙面を飾っています。

 記事では「Vol.18 ドラゴンフォース」から全シリーズのプロデューサーを務める事になった奥成洋輔氏のインタビューも掲載されています。「3Dエイジス社を発展的解消した」と、非常にオブラートに包んだというか「わかるでしょ?酌んでよ」みたいな皮肉で始まる素晴らしいインタビューです。

 奥成プロデューサーの発言のポイントは・・・
 
@3Dエイジスの発展的解消
 
AVol.20(スペハリ)以降は完全にセガのみで開発
 
Bシリーズのコンセプトは今後も変わらない
 
C今回発表したラインナップは社内識者とユーザーの意見を反映
 
D今回発表したタイトル以外についてもユーザーの声を第一に考える

 なんて頼もしいんでしょう。一生ついて行きますよ。
 ただ、素晴らしい発言が並ぶ中で、一見不安をよぎらせるのがB番。「シリーズコンセプトは変わらない」。これについて奥成氏はこう発言しています。

 
「いまのユーザーさんが知らないタイトルであっても、名作タイトルには不変の面白さがあるだろうと。そういったものを現代のお客さんにも楽しんでいただいて、かつ以前からのユーザーさんには、新鮮な気持ちでプレイできるようにと考えています。」

 うーん、まさに暗黒AGESのコンセプトそのまま。これは一見不安になりますが・・・。

 暗黒時代の場合は「現代のお客が楽しむ」という事と「今のユーザーが新鮮な気持ちで遊ぶ」という事を全てかたくなに「リメイク」という形でまかなおうとしました(しかも改悪)。

 今回の場合は、頭から「リメイクしなくちゃ現代に通用しない」という先入観を完全に捨てて、実に自然な形で送り出そうという意気込みが感じられます。オリジナルを大事に、リメイクが必要な場合は丁寧に(その判断にも慎重さを感じる)。そしてなにより元からのファンに一番喜んで欲しい。そんな気持ちがヒシヒシと伝わってくるじゃありませんか。御託を並べるよりも、ラインナップと製品の仕様を見れば一目瞭然です。今回はみんな絶対喜んでる。



 さて、今回一気に発表された今後のラインナップですけれども、各ソフトの仕様と気になる点などを書いてみましょう。

@「スペースハリアーII スペースハリアーコンプリートコレクション」
 まず一番初めにコレを持ってくるところが非常に「わかってる」感じがして頼もしい。ファンに対して「生まれ変わりました、今までごめんなさい」という事を伝えるにはまさにベストチョイスだと思います。
 AC版、マークIII版そして「スペハリ3D」、「スペハリII」の4本パック。紙媒体資料を多数収録したギャラリーモードも充実。「スペハリ3D」に関してはFM音源のON/OFF可能、赤青メガネで3D体験可能とまさに至れり尽くせりのてんこ盛り。冗談抜きで1万円までなら出しますこの内容なら。


A「SDI&カルテット セガシステム16コレクション」
 こちらも凄い。AC版「SDI」、マークIII版「SDI」、AC版「カルテット」、「カルテット2」、マークIII版「ダブルターゲット」を収録。さらにそれぞれのマークIII版は、若干グラフィックの違う北米版も収録。AC版「SDI」は3種類のバージョンを全て収録、USBマウスでの操作も可能。充実のギャラリーモード、達人によるスーパープレイ収録(これは「スペハリ」にも収録)。あぁ、もう凄すぎて鼻血が・・・下手なエロ本より刺激的だぁ。


B「セガメモリアルセレクション」

 「ヘッドオン」、「トランキライザーガン」、「どきどきペンギンランド」他2本を収録。ちょっと少ないなぁと思ってましたが、これAC版に加えてそれぞれのリメイク版も収録されているんですね。1本収録な上リメイクのみだった「モナコGP」と比べると素晴らしいじゃあないですか。セガ自身による丁寧なリメイクに期待。今のAGESの勢いならそれぞれの移植版なんかも入るかも。SG1000版とかマークIII版とか。
 しかし「他2本」ってなんだろう。つーかなんで未公開?何か事情があるんでしょうか。今回は70年代後半から80年代前半までということなので萌えリメイクも可能な「忍者プリンセス」とか、移植されていない「三輪サンちゃん」とか希望。


C「ギャラクシーフォースII」
 公式ページには
「ついに本作を完全移植するためのプロジェクトが始動!」と頼もしい事が書かれています。もう、ファンの嬉しいツボをツーンと突いてくるんだから。完全移植+マークIII版、メガドラ版の収録もありえるよね今のエイジスなら。


D「アドバンスド大戦略 ドイツ電撃作戦」
 公式ページでは
「今回はファンの間で最も評価の高いメガドライブ版を、面白さはそのままにビジュアル面を大幅に進化させた、原点の復活。もちろんCPUの思考時間は大幅に短縮されています」と、とりあえず「リメイク」のみを匂わせています。
 質の高いリメイクは大歓迎。今のエイジスならその辺も信じていいんじゃないかなと思います。でも一応オリジナルのメガドラ版も収録して欲しいですよね。


E「ガンスターヒーローズ トレジャーボックス」
 メガドライブの「ガンスターヒーローズ」と「ダイナマイトヘッディー」、「エイリアンソルジャー」のトレジャー3作品を1本に。俺たちの熱意はメーカーの壁さえ越えるぜ!という熱いメッセージが伝わってきますねー。


F「パンツァードラグーン」
 公式にはシリーズ第1作目の完全復刻という事のようで、第2作とのカップリング、とかはない模様ですね。全くそのままのみということならちょっと今までの勢いとはそぐわないような・・・?と感じなくもないですが、今の時点では情報が少ないので続報を待ちましょう。オリジナルと高解像度60フレーム版を選べる、くらいは最低ありそうな気もします。


G「ラストブロンクス 東京番外地」
 これは完全移植を目指すという方向で頑張ってることでしょう。「バーチャファイター2」がグラフィック面でAC版を再現しきれていませんでしたが、「ファイティングバイパーズ」で再現性が向上しました。その流れで完全に近い移植ができるのではないでしょうか。「バーチャファイター2」をもう一回出してくれという意見も多いですが果たして・・・?


H「ダイナマイト刑事」
 これも「大戦略」同様、リメイクが宣言されています。開発者自らが完全リメイクするということなので、出来については期待できると思いますが、やはりオリジナル版も欲しいところですねぇ。



 こんな感じで期待度いっぱいの新生AGES。
 初めの情報では「スペハリ」と「SDI&カルテット」が9月発売だったんですが、実際は10月27日ということで少し残念。「システム16コレクション」に「Vol.1」も消えてます。
 さらに今回の件で「アレックスキッド」、「ベアナックル」、「ファンタシースター 千年紀の終わりに」が発売中止に。
 まぁ「ベアナックル」は「ソニックジェムズコレクション」に3作全て収録されるし、「アレク」はきっと「ミラクルワールド」と、AC版・マークIII版「ロストスターズ」、「BMXトライアル」、「天空魔城」が収録されたコレクションが出るでしょう。「ファンタシースター」は・・・どうなるのかなw。


 とにかく期待できるシリーズとして生まれ変わった「SEGA−AGES」。
 初めからそうしてくれれば・・・という無念の気持ちも捨て切れませんが、今は素直に期待したいと思います。


 もしかしてあの暗黒時代は、この展開の喜びを100倍くらいにするための自作自演だったりして・・・(そうだとしたらもの凄い効果!)。
 冗談はさておき、あの暗黒時代がマイナス方向の宣伝効果を生み出してしまった事は、避けようのない事実。汚名返上の闘いは簡単ではないですぞ!
 お願いだから暗黒時代での資金的ツケが今になって回ってきてシリーズが続かなくなる・・・なんてことはナシにしてよね。ここからなんだから。


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