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潜入!「レベルX」 2月 2日(月)


 行ってきました「レベルX」!
 ファミコン生誕20周年にして終焉を迎えた年2003年に開催されたテレビゲームの展覧会。
 
 恵比寿ガーデンプレイスにある「東京都写真美術館」での開催ですが、会場は思ったより小規模ってのが一番の感想。もっと大々的なのかと思ったです。でもまぁ展示のツボは押さえてるって感じで、割と見応えはありました。
 展示内容が「テレビゲームの展覧会」って言うより「ファミコンの展覧会」みたいな印象もありますが、それは20年のお勤めを終えたファミコンへの「お疲れさんっしたー!」的意味合いが強い展覧会だからなのでしょう。


方向キーを模した「X」がイカス


 会場に入ってまず目に入るのは異常にでっかい画面でプレイされてるFC版「ゼビウス」。
 数日ごとに伝説のナムコットゲームが入れ替わりで楽しめるんだそうです。おかげで会場のどこにいてもゼビウスのBGMが聞こえてきます。



 会場でメイン張ってたのはなんて言ってもファミコンソフト約1200本全展示でしょうか。開催日の3日前にようやく揃ったという全てのファミコンソフト(パッケージ入り)がガラスケースにダァーーっと並んでいて壮観。よく残っているもんだなぁ。まぁ世の中あるとこにはありますからね。もしかしたら一人で全部コンプしてるツワモノだっているかもしれないし。

 でもその光景を見て、20年の歴史っていうか重みっていうかそういうものは確かに感じました(実際ソフトが発売されてた期間は約10年だけど)。
 小学校3年生の時に初めて出会ったファミコン。周囲の大人たちには決して歓迎されないアウトロー。でもボク達にはかけがえのない楽しい時間を与えてくれました。30歳を前にした今、目の前のガラスケースは懐かしい友達の棺おけのような気がして寂しかったです。
 ソフトの他には日本で発売された歴代の家庭用ハードもズラっと展示されていまして、それはもう様々な怨念渦巻く場末の墓場のようでありました。レーザーアクティブとか3DOとか、もはやさらし首のような。



 で、実際レゲーをプレイできるコーナーもありまして、たくさんの人たちが懐かしのファミコンゲームをプレイしていました。

 客層的にはゲーマー風情が多いものの、一般人っぽい人とか親子連れとかカップルとか、この手のイベントにしては千差万別。会場のあちらこちらで「懐かしー!」「これ持ってた持ってた!」なんて声が飛び交ってて少し微笑ましい。当時の思い出を熱く語り合っている人もいます。こんな共通体験を生み出したファミコンはやっぱり偉大ダナ。



 野球ゲームで見るハードの進化のコーナーでは、ファミコンの「ベースボール」からXBOXの野球ゲーまで歴史を追ってズラーっと展示(プレイ可能)。これは面白かった。ひと目でハードの進化がわかりますね。HED的には各種ハードの「スペハリ移植版」とかを並べてもらったらもっと楽しくわかりやすかったのですが。
 そのコーナーで触ってみた「バーチャルボーイ」の野球ゲーム。「バーチャルボーイ」自体真剣にさわってみたのは初めてだったのでちょっとドキドキしながらプレイしてみました(誰もやってなかったから)。

 ・・・スゲエ!バーチャルボーイってスゲエ!本当に立体的に見えるヨ!なんかビックリマンのホログラムシールみたいだ!

 これって凄いハードなんじゃ!?使いようによっては面白いことできそうですよね。もしこれがポリゴンで実現したら、気持ち悪いくらい立体的になりそう。いつしかこの方向性のハード出てきそうな気がするわ。横井氏の業界に対する予言だったのかもしれません。



 順路の最後では「最後のファミコン」製造から出荷までのドキュメントビデオが上映されていました。2003年9月25日、ファミコン製造最後の日に撮影された工場での一連の作業が、20年間の出来事のテロップとともに流れていきます。

 確かに感慨深い映像です。

 無音というのが一層悲壮感を盛り上げます。
 「2003年9月25日 製造終了」という文字(たしか)とともにVTRは終わります。

 ・・・・・

 だた、ファミコンの場合はここまで製造され続けたこと自体が奇跡的なわけで、いわゆる「大往生」です。寂しさはありますが、拍手で送り出したい。そんな映像でした。これが「ドリキャス最後の日」だったら涙で画面が見えなかったかもしれません。
 実際一番最後に製造されたファミコン本体も展示されていました。



 ファミコン初代機の展示に始まり、最終機の展示で終わった展覧会。
 全体的に暗く、シットリとした雰囲気でした。
 「東京都写真美術館」のような場所で「テレビゲーム」の展覧会が開かれたことはまさに「意義あり!」な出来事です。「テレビゲーム」が日本の産業・文化として認められてきたということです。

 ファミコンの終焉を皆で看取りつつ会場に掲げられた言葉。


 
「テレビゲームの歴史は始まったばかりだ」




 果たして今後どのような歴史が刻まれて行くのか。
 そもそも歴史は続いて行くのか。
 ファミコンの終焉を契機に、今一度「テレビゲーム」という娯楽を見つめ直すべきなのかもしれません。






 レベルX テレビゲームの展覧会
 ■場所     東京都写真美術館 地価1階映像展示室
 ■会期     2003年12月14日〜2004年2月8日
 ■観覧料   一般250円 学生200円
 ■主催     東京都  東京都写真美術館  読売新聞東京本社  美術館連絡協議会
 ■特別協力  任天堂




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