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「PSPの使命」 11月12日(金)


 
先日ファミ通に掲載されたPSPの本体同時発売ソフト「リッジレーサーズ」の凄まじい出来具合に、にわかにPSP万歳の風潮が高まっていますね。やはりハードを引っ張るのはソフトだなと当たり前の事ですが再認識してしまいました。
 グラフィックの美しさもさることながら、やはり「ファンを喜ばせたい」という気持ちがダイレクトに伝わってくる出来。ソコがやっぱ一番大切なんだなぁと思います。
 HEDとしては「ニューラリーX」がまるまる入っているというだけで買い決定。レゲーファンの心もキッチリ持ってゆくナムコに免じて、PSP即買いしましょう。仕方ないなぁもう。
 
 さて、PSPと言えば、問題視されるのが「結局何が利点なの?」というところ。ゲームに関しては「PS2でやればいいじゃん」という風潮がいまだ根強い。「リッジ」だって大きな画面でやらせて欲しいという意見も当然多いわけです。
 まぁHEDの場合は「携帯マシン」という点で既に据え置きマシンより魅力的なので(姿勢として気楽に遊べるから)むしろ大半のPS2作品の方が「PSPでやればいいじゃん」と思えてしまう面もあるんですが、それも結局言ってる事の本質は同じなわけで要はどっちでやっても一緒、PS2を押す人は「でかい画面でやればいいじゃん」と思うでしょうし、PSPを押す人は「ライトな感覚で遊ばせてくれればいいじゃないか」と思うでしょう。それは結局好みであって、確かにPS2とPSPの間に決定的な差は感じないのが事実です。
 
 ではPSP(もしくはPS2)がいらないかというとそうでもない。大事なのはPS2とPSPをどう差別化するかという所ですよね。「大作はPS2で、ライトな作品はPSPで」ということになるのならそれだけで充分住み分けはできると思います。それをメーカーやクリエイターがどう具現して行くか。そこだけでしょう。
 
 PSPは性能こそ先端を行っていますが、ゲームに対するかかわり方は若干過去に戻ったハードという印象があります。グラフィックは凄くても「ゲームに気軽に関わる」という近年忘れかけているものを少しだけ戻してくれるハードとして勝手に期待しています。
 PSPでうん十時間もかかるロードバリバリ、ムービーバリバリのゲームがガンガン出てくるようなら本当に「PSPいらない」と言っていいでしょう。勘違いメーカーが出てこないことを祈るばかりです。
 
 
 それとPSPというハードが出ることによってソフトの数が倍増するようなことはやめて欲しい(PS2+PSPという意味で)。「PSPらしい、PSPに合っている」ソフトがPSPに移行して行けばいいわけで、何もPSPのために新たに色々作り始めることはないんです。そうじゃないともうハッキリ言って付いて行けない。ただでさえやりたいものいっぱいあっても時間と金が全然足りないっていうのに・・・。ソフトの全体数は変わらない、もしくは減少するくらいがいいです。
 
 PSPは既に飽和状態であるソフトの数をさらに膨大にするために生まれてきたわけじゃない。テレビゲームを「肩のこる物」としてしまったソニーがその罪を若干詫びる贖罪ハード。このハードが普及することで、NDSとはまた違った方向から「昔ながらの思想を持ったソフト」が正しい評価を下されるような業界になったらいいなぁと考えています。

 

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