「ありがとう、さようなら」 11月 5日(金)
と言っても最終回とかそういうわけではなく。
ちょっと時間が経ってしまいましたが、HEDが大ファンだったシンセサイザー奏者の「姫神」こと星吉昭氏が10月1日に心不全で死去されました。
神秘的でトリップしちゃいそうな民族音楽とシンセサイザーの融合、TBSで放送されていた「神々の詩」というドキュメント番組で初めて出会って以来、ドツボにハマってしまいました。番組はテーマミュージックがそのものズバリ「神々の詩」だったんですが、この曲は本当にズンときた。オープニングでは神秘的な感じを、ラストではナレーションに曲がかぶってそのままEDに繋がる演出に背筋がゾクゾク。映像、ナレーション、BGMが三位一体になって美しいハーモニーを奏でていました。こんなに美しいものが作れるんだなぁという当時の感動は忘れられません。
「神々の詩」、今聴いても涙が出るくらいズンズンくる曲です。地球、生物、森羅万象・・・色々な情景が目に浮かびます。まだ聴いたことがないという人には是非聴いて欲しい名曲です。
番組終了後も姫神は自分にとって「トリップ系癒しミュージック」(ゲームで言うと「ダライアス外伝」にイメージ的には近いかなぁ)として活躍、CDも色々買いました。寝る時に真っ暗にして流すと効果満点!実に落ち着いた気分になります。どこか別の世界へ迷い込んでしまいそうな・・・。
最近聴いてないなぁ・・と思った矢先の訃報、心の底から残念でした。ご冥福をお祈りするとともに、姫神のCDをいつかコンプしようと心に誓ったのでした。ありがとう姫神、そしてさようなら。
で、ふと思ったんですけど、自分の好きな作家、ミュージシャン、俳優、声優などが亡くなるということはわりかしあるわけですが、「好きなゲームクリエイターがリアルタイムで亡くなる」ということは未だかつてない。
横井軍平氏の場合はどちらかというと最近その死に注目したわけで、「あぁ、これでこれからは彼(彼女)の作ったゲームは遊べないのかぁ・・・」という空虚には未だ出会っていないのです。
ただ、ゲームの場合多人数のチームで作っているわけで、先ほど挙げた他のメディアと違って個人が突出して色を出すということはあまりないですからね。ディレクターが有名にはなることはありますが、「○○○作」ということにはなりにくいわけです。なのでこれからもきっと「もうダレダレさんのゲームが遊べないのか・・・涙」ということはほぼ起こらなそうです。
でもゲームでそういう空虚感ってなかったっけ・・・?
いや、今まで何度もそういう気持ちに襲われたような気がする・・・・。
何でだろう?と一瞬考えましたが、すぐ解決。
「もう東亜のシューティングは遊べないのか・・・」
「もうSNKの格闘は・・・」
「もうアイレムの描き込みは・・・」
「もうデコのバカゲーは・・・」
「もうるつぼの移植は・・・」
ゲーム界の作家はまさに「メーカー」または「チーム」そのものでした。
SNKのように引継ぎ会社が出てきたり、ジャレコやアイレムのようにいきなり復活することもありますけど、会社の中身がほとんど変わってしまうことが多いわけです。
消えていったメーカー達、もう遊べないあのテイストのゲーム・・・我々には健在時の作品をいつまでも愛でることしかできないのでしょうか。
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