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「A級の寂しさ」 10月24日(日)
 
 新潟の地震、凄かったですね。震度6強が3回ってのは観測史上初だそうです。そりゃそうだ。
 HEDの住んでいるところも大きな揺れが立て続けに起こって怖かったです。地震ばかりはどうにも抑えようがないですからね・・・。せめて物が倒れてきたりしないように対策しておかないと・・・。

 ところで。
 ようやく「バーンアウト3」を購入!前回はまさに「知る人ぞ知る」名作が口コミでジワジワ広がっていった感じですが、今回は発売元も天下のEAになった事と、「2」結構売れたから今回は派手に行こうやみたいな盛り上がりが販売側にあるみたいで、テレビCMはガンガンやってるし、店頭プロモーションも雑誌への露出も派手。こうなると逆に不安になりますが、その辺はどうだったんでしょうか。

 HEDもまだやり始めたばかりで2時間くらいしかプレイしてないんですが、ファーストインプレッションを。
 とにかく丁寧に作られているなぁというのが第一印象。グラフィックは前作を超えた美しさと細かさ。スピード感も凄まじくて、走ってるとアドレナリンがドバドバ分泌されます。音声による演出やチュートリアルも充実。ラジオDJが状況を逐一喋ってくれるのも面白い。なんとなく「バーンアウト」の世界に参加しているような錯覚にさせます。モードも車種もこれでもか!というくらい充実していてまさに鬼気迫る完成度。

 今回は「テイクダウン」という副題もついていますが、「相手を吹っ飛ばす」というところに重きが置かれています。前を走るライバルを見つけたらとにかくガンガン当ててクラッシュさせる!これは確かに快感!クラッシュさせれば相手のブーストゲージを奪うことが出来るので、派手にクラッシュさせてドギューーンと走り抜ける!前作にはない快感。

 しかし、前作があまりにも名作だっただけに、なんとなく違和感を感じる部分もチラホラ。
 まずこれは体験版の時も書きましたが、クラッシュシーンはコマ数が落ちる(おそらく60→30に)。これは痛いヨ。クラッシュ中はRボタンを押すことで「インパクトタイム(若干操作可能になる)」となりスローモーションがかかるのですが、スローにすれば確かにそんなに気にならない。ただしょっちゅうインパクトタイムかけるわけじゃないですからねー。

 コマ数が落ちるとリアリティがグンと落ちて、「シュールな感じ」がかなり薄れます。前作はなんとなく「60フレームへのこだわり」みたいなものを感じましたが、今回はむしろグラフィックや演出に傾倒した感じで30フレームに落ちることも辞さない態度。結果「あまりにリアルすぎて逆にバカっぽい」という「バーンアウト」の味が若干薄れています。これは痛い。華である「クラッシュモード」もちょっと安っぽく見えちゃうんだよなぁ。ポリゴン性能が強力なX−BOX版はその辺どうなのかな・・・?


 上の事も大きな原因の一つかと思いますが、今回は「派手さ・バカさ」を狙いすぎちゃって「シュールさ」が薄れちゃったという印象。曲がる時ウィンカーも出さなくなったし、ブースト時のBGM効果も大人しくなった。クラッシュモードの結果発表におけるヘリコプターの「バタバタバタ・・・」という音もなくなっちゃった。
 日本語化しまくりなのも「今回は売れそうだから全部日本語にしよう」みたいなあさとさを感じてハナにつく。タイトルまで全部カタカナはなぁ・・・。
 なんていうか今回は「B級の味のある映画が続編で超A級映画になった」みたいな感じがします。すごくカッコ良く作られちゃった。確かに出来は超A級かもしれないけど、やっぱあの「味」が良かったよね、みたいな。

 一応フォローしておくと、今回の「バーンアウト3」、出来が悪くなったわけでも面白くなくなったわけでもないです。超A級の素晴らしい作品です。一般の街中を300キロのスピードでガンガン走り回る、いろんなところで起こりまくる派手派手な事故、HEDもプレイ中はアドレナリンドバドバです。ただ、前作で好きだったあの「味」が若干薄れてしまったことが寂しくてなりません。
 

 言ってみれば前作は「心の中にいつまでも残る名作映画」、今作は「毎回色々な驚きを見せてくれるハリウッド映画」みたいな感じかな?なんとなくいい例えが思いつかないんですが。あぁ、もどかしい。
 
 もしかしたらもっとやりこんでいけばまた違う感想が出てくるかもしれませんが、とりあえず最初の印象でした。


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